アイドルイベントの聖地として知られてる東京・秋葉原にあるソフマップ アミューズメント館に、アイドルイベントのMCとして活躍する芸人&アイドル達が大集結。トークイベント『アキバMC会3~アキバ大忘年会スペシャル~』を、12月28日(日)に開催した。
今回で3回目となるこのイベントの主催者は、世界一アイドルイベントのMCを務めているお笑いタレントのシャバダバふじ。元はお笑いコンビとして活動していたのだが、MC業に専念することを発表してコンビを解散したというMCのプロフェッショナル。主に秋葉原を拠点として活動する彼が「アイドル業界と秋葉原の活性化に一役買いたい!」と、仲間たちを集めて結成したのが『アキバMC会』である。当然ながらメインMCもふじが務め、彼に次いで活躍中のお笑い芸人・こんせいそんがアシスタントとして盛り上げ役を買って出た。
この日、イベントに参加したMCは17名。現役の芸人を中心に、アイドル、フリーアナウンサー、そしてアイドルビデオメーカーの名物社員まで、さまざまなメンツが揃って登壇。それぞれ肩書の違う彼らだけに、アイドル達との接し方も、またアイドル達からの扱いもさまざまで、今回はそんなアイドル達のイベントでの裏舞台の大暴露を中心にトークショーが行われたのだが、どの話も驚きのネタばかり。
アイドル評論家としても有名な村山ひとしが「イベント前に、デビューDVDのジャケットを見て『今日はこんな可愛い子と会えるのか。嬉しいなぁ』と期待してると、たいてい別人みたいな子が来るんだよね。俺はね、このジャケットの子に会いたいのに!」と本音を告白すると、MC陣全員から「それは言っちゃダメ!」とツッコミが入り、のっけから客席は爆笑の渦に。
さらに、ハイテンションキャラのくにぼ~んが「実はステージではこんな感じだけど、イベント前はちゃんと打ち合わせしてるんだよ。でもさ、この前、参っちゃって…」と、何やら神妙な顔つきでうちあけ話を開始。「趣味の話をしようかと思って聞いてみたら『犬の散歩です』って言うんで『じゃ、みんなの前では散歩の話をしようね』って提案したら、その子がなぜか浮かない顔をしたんだよね。で、『どうしたの?』って聞いたら『実はそれはプロフィール上の趣味なので嘘なんです。本当の趣味は、オナニーなんです』って。できるわけないだろ、そんな話!」と、まさかの下ネタ暴露。最後まで、アイドルの名前を暴露することはなかったが、未成年であることを明かすと、客席のみならずMC陣までも大爆笑が止まらない状態に!
しかし、もっとヤバいアイドルの素顔を知っていたのは、自らもアイドルでありながら後輩アイドル達のイベントを仕切っているアイドルMC陣であった。今年6月に結婚、人妻アイドルとなった二宮歩美が口火を切ったことで、癒し系Hカップアイドル・千鶴までもとんでもない暴露を開始したのだ。
二宮「デビュー当時と変わっちゃう子っているよね。久しぶりに会ったら、全くの別キャラになってる子(笑)」
千鶴「いるいる~。私達みたいにMCをやってるグラビアアイドルのことを、転落アイドルだと決めつけて、なめくさった態度を取る子とかね~(爆)」
また、話題が「こんなお客さんいました」という客イジリのテーマに変わると、大阪出身の爆乳アイドル・小松詩乃が「こんなお客さんってどのレベルの話すればいいの? この前、アキバのグッズ屋に衣装を買いに行った時に、下半身の棒を丸出しにしてる人がいて一瞬は焦ったんだけど『あ、ここ秋葉原だからOKだ?』って思ってすぐ納得しちゃったよ。アキバのお客さんって、そういうレベルでしょ?」と、しれっと暴言を連発。さすがに会場がざわつくかと思いきや、一番の爆笑ウェーブを巻き起こしたのだった。
他にも、興味深い見所は尽きなかった。イーネットフロンティア、グラッソ、竹書房、リバプールという四大アイドルビデオメーカーの名物社員が同席した第3部では「僕等、ライバル会社なので仲悪いんですよ」「竹書房は、どの会社からも避けられている」などの波乱の幕あけとなり、「メーカー社員なので、アイドルにセクハラしても許されると思っている」というまさかの発言も。第4部の新人育成計画コーナーでは、新人MCのマツムラユウカが、先輩MC陣にイベントを盛り上げるための教えを乞う初々しい場面も用意されていた。
ラスト、大トリのコメントを発表したのは、なんとソフマップのイベント担当社員。アイドルファンなら誰もが知っている裏方スタッフであった。「今年最後のイベントがMC会で本当によかった」と話す姿には、アイドルイベント主催側の苦労や努力を感じさせるものがあった。こうして笑いと興奮の内に幕を下ろした第3回のアキバMC会。イベント終了直後の興奮冷めやらぬMC陣に、こんな質問をしてみた。
『多くのアイドルの裏表を知っている皆さんが予想する、2015年にブレイクするであろうアイドルは?』
石津源治(芸人)「橘八重さんですね。デビューイベントでMCをやらせてもらって以来、すごく印象に残っているんです。彼女、楽屋では緊張していたのに、ステージに立った途端にノリノリでしゃべりだしたんですよ。正直びっくりしましたね。まさにスターの素質を感じました!」
二宮歩美(アイドル)「もう売れてるんですけど、橋本マナミはさらにくると思います。今、30歳で私と同じ年なんですけど、彼氏はつくらないって決めていて、これまでは乳首スケスケのグラビアまでだったんですけど『私はもっと戦う。最後は脱いでもいい!』とまで言ってるんです。彼女が30歳でブレイクしたら、グラビアアイドルたちの目標にもなると思うんです。だから期待してるんですよね!」
辻史子(フリーアナウンサー)「高崎聖子さんですね。私がMCしているアイドルの中でも、会場の集客力、熱気が他の子より飛びぬけて高いんです。正直、女性の目から見ると普通の女の子って感じがするんですけど、今の男性ファンが求めているのは、顔立ちがキリッと整った子よりも、親近感があって母性を感じる女の子なんですよ。ほんわかした雰囲気も魅力なんです!」
村山ひとし(芸人)「西永彩奈さんです。今、高校生なんですけど、ツイッターで『朝から刺激を!』と写真を公開したりして、自分でキチンと戦略を立てて活動をしてるんですよ。倉持由香さんが、お尻の写真をツイートしてブレイクしましたよね。やはり、自分で仕掛けていける子じゃないとブレイクまではいかないと思うんです。それに、お菓子系の可愛い子なのに、バラエティ番組に向いているトーク力も持っているんです。リアクションもいいし、スター要素が揃っていると思います!」
千鶴(アイドル)「清水みさとさんです。顔は癒し系で、スタイルは抜群。なのに、本人は少しも気負ってなくって、天然っぽいところもあるので、イベントに来ているお客さんが男心をくすぐられているところをよく目にしますね。ファンにも関係者にもみんなに平等に接する優しい女の子なので、私も大ファンなんです。会うたびに好き好き~ってアピールしてるんです(笑)」
美咲姫(アイドル)「高岡未來ちゃんです。一緒にいて癒される女の子なんです。年齢は私の2つ下の20歳なんですけど、見た目も中身も中学生みたいな子で、いい意味で子供っぽいところが魅力なんです。嫌みとか悪口を言われているのに気付かないふわふわっとしたタイプで裏表がないから、いつまででも一緒にいられる子なんです。人狼ってゲームを一緒にやった時に、狼になって皆を騙すのが辛かったみたいで泣きだしちゃったくらい純粋なんです!」
くにぼ~ん(芸人)「大貫彩香ちゃんです。夏のイベントでMCをやらせてもらった時から注目してるんです。彼女は男が好きな3大要素を持ってるんです。顔が良い、身長がちょうどいい、胸は大きすぎず小さすぎずかつ全身がムチムチしている。『あれ? 服を着てると細いのに、脱いだら細い!?』って、これが一番ビビッときたポイントですね。あとね、才女の雰囲気を持っているんですよ。現役女子大生なんですが、2015年に卒業するので、その後一気にブレイクすると思ってます!」
大門与作(芸人)「これ僕の好みでもあるんですけど、桐山瑠衣ちゃんですね~。以前『モバタレGREAT』って番組で共演していたんですよ。去年、偶然、イベントで会ったんですけど、久しぶりに会ったらキラキラ輝いて見えたんですよね。いろいろ大きくなったんだな~って感じましたね。胸も大きいんです。Jカップですよ。これはグラビアアイドルにとっては大切な武器ですからね!」
ハイスパット(芸人)「16代目ミニスカポリスです。これは2人の意見が一致してるんですよ。顔は可愛いんですけど、そこそこなんです。しかも、年齢もある程度いってるんです。でもね、話した感じが凄くいいんです。コスチュームが凄く嫌らしいのと、おじさん世代には懐かしいのも魅力ですが、一番は人の好さ。かわいげがあるんです。アイドルは見た目だけじゃダメ。トータルの可愛さに注目して欲しいですね!」
小松誌乃(アイドル)「いろいろ魅力的な女の子は多いのですが、一番に期待して欲しいのは勿論、小松誌乃。私ですよ! 年明けに新作DVDが出ます。イベントもやりますので、まだまだ応援して下さいね!」
そして、注目のメインMCの二人の予想はこちら!
こんせいそん(芸人)「辻柚音さん。まだ、DVDを1作しか出していない新人なんですけど、出るところは出て、長身でカッコイイ女の子なんです。グラビアアイドルとしては一番に大事なパーツの美しさに関しても飛びぬけていて、胸、くびれ、お尻の綺麗さは、目を引くものがありますよね。勿論、DVDの中身も素晴らしくて、これは「クルな!」と直感で思いましたね!」
シャバダバふじ(タレント)「G☆Girlsの永井里菜ちゃんですね。アイドルイベントの登竜門のモバイル館のイベントの頃から司会をやらせてもらっているんですけど、どんどんお客さんが増えていって、今は大きな会場でもパンパンなんです。この子の魅力はね、いい感じでおバカなんですよ。それが人に癒しを与えるんです。最初に会った時から、売れるなって思っていたんですけど、今、急激に人気が上がってきて、ミスフラッシュもとったし、2015年はさらに大きな賞を取るんじゃないかな。とにかく別格なんですよ!」
目の付け所が一味も二味も違うのは、さすが名MCといったところだ!
さて、改めてイベントを振り返ってみたいと思う。約2時間のイベント中、一体、どれだけ爆笑し、何度ツッコミをいれたことか…。普段は縁の下の力持ちのMC陣が、この日は主役となってステージ上で華麗なショーを繰り広げ、会場の最後列にいた立ち見のお客さんまでも笑いの渦に巻き込んでいった光景は、筆者にとっては意外でもあり、新しい発見でもあった。会場の撤収作業中、汗をぬぐいながら話しかけてきたこんせいそん氏曰く「この会は、お笑いライブだと思ってやってるからね。普段のMCのパワーとは全然違うんだよ」。その爽快な顔つきは芸人そのものだった。そこで、はじめてなるほどと思った。いつもは、しゃべりのプロである芸人たちが、自分のエゴをそっと押さえて、そのパワーを使ってアイドル達を押し上げていたのだろうと。そして、この日、アイドルという重りが外れたことで、本来の芸人の本領が炸裂。そりゃあ、面白くないわけがない!
アイドルイベントを支えるMCたちの魅力に気づいた今、秋葉原がとんでもなく愉快な街に見えてきた。モブキャラだと思い込んでいた者たちが、こんなに愉快な奴らだったなんて…。もはや、隅々まで見逃すまい!
(取材・写真・文=文月みほ)