マツコに業界内から「丸くなった」と不満の声


 徐々に大人発言へシフトしつつあるマツコ。流暢なトークを見せるマツコにとっては、それもまた新たな魅力の開花といえそうだが…。

「長くメディアで活躍しているオネエには“専門性”という共通点があります。たとえば、オネエタレントの走りといえる、おすぎとピーコは映画評論家と服飾評論家。最近でいえば、IKKKOは美に関してのプロで、KABA.ちゃんも一流の振付師です。特殊なキャラばかりが目立ちますが、それぞれの業界の第一線で活躍しているからこそ、プロの立場として意見を発することができ、芸能界でも息の長い活動ができるのでしょう。彼女たちの専門分野は視聴者にもわかりやすいものですから、受け入れやすいのだと思います。その点、マツコには、これといった専門性が見当たりません。女装家といっても、一般的ではありませんからね。今後さらに代名詞でもあった歯に衣着せぬ物言いをしなくなっては、いったい彼女が何者なのか、視聴者はわからなくなってしまうかもしれません」(テレビ局関係者)

“刺激的な発言”を専門とするのがマツコ・デラックスというタレントなのだろう。しかしそれでは、今のマツコは専門分野を放棄したことになってしまう。なぜ彼女は毒舌を控えてしまったのだろう。

「キレのある発言をする前には、必ず相手の表情や空気を読み取るのがマツコの特徴。場の空気を感じることに敏感なため、的確な場面で刺激的な発言を繰り出せるわけです。今のマツコを見ていると、その現場で毒舌が求められていないと感じているのでは。今後、過激な言葉が求められていると察知すれば、マツコもそれに応えるはずです」(業界関係者)

 日本の良き母親すらイメージさせるお米のCMに出演するなど、すでに性別すら超越した感もあるマツコには、もはやオネエや毒舌といったカテゴライズ自体が無意味なものなのかもしれないが…。
(文=阿部紙袋)

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