さらに「内分泌学の新学説」と称して、ホルモン等の内分泌が弱まれば性的精力も衰える。すると、若くとも非力となり容貌も衰えるので、結果として不遇な人生を送ることとなるとのことだ。それに対して健全な精力があれば、若々しく活動できるために運勢も上向きのなるのだという。
だから、ペニスが力にあふれていれば、運勢も上昇傾向のあるのだという理屈である。それゆえ、男性諸氏は体調を整え健康を増進し、精力を蓄えてよりよい人生を歩むべし。そのためには、本製品をどうぞ、という広告である。
当たり前のような、こじつけのような内容の広告であるが、単に「よりよい人生のために健康になろう」よりも、「ペニスで運勢がわかる」のほうがよりインパクトがあることは確実だ。
ところでこの「ペニスを見れば一生の運勢が知れる」という広告、実は現在も販売されている薬効をうたった嗜好品のものである。全国各地の該当する店舗で簡単に購入できる商品で、愛用者も多いようだ。
実は筆者もこの製品が好きなのだが、貧乏な身ゆえに簡単に手が出ないのが悲しいところである。
ちなみに、水野南北先生の『南北相法』全10巻は、どうやら国会図書館に所蔵があるらしい。近いうちに閲覧してみたいものである。
(文=橋本玉泉)