ところが、この構図が逆転しつつある。老若男女問わずの絶大な支持を背景に綾瀬は昨年のNHK大河ドラマ『八重の桜』に主演したが、スタート当初は好調だったものの徐々に失速し、第44話には10.0%にまで視聴率が下落。最終的なシリーズ平均視聴率は14.6%となり、大河史上4番目の低視聴率作品になってしまった。綾瀬の支持の高さを考えれば「まさか」の結果だった。
これでケチがついたせいなのか、メインキャストとして出演した映画『リアル~完全なる首長竜の日~』(2013年公開)『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』(2014年公開)も立て続けに大コケ。かつては「綾瀬が出ればヒット」といわれたが、その面影すらない惨状となっている。
「美人で巨乳、演技力もあり、さらには性格は天然という非の打ち所のない完璧な存在だった綾瀬ですが、それがハナにつくという女性層の反応が目立ち始めた。特に大河の主演を務めた昨年末、綾瀬はNHK『紅白歌合戦』で“天然司会”を繰り広げて話題になりましたが、それが『あざとすぎる』『イラつく』などといった悪評につながった。一般のドラマや映画は、女性ファンをつかまなければヒットしない。かつては天然系なのに女性から支持される珍しい存在だった綾瀬ですが、その支持基盤が崩れてきている」(芸能関係者)
それとは逆に沢尻は上り調子だ。自業自得の休業騒動を経て、一昨年に主演映画『ヘルタースケルター』で復活し、ヌードや濡れ場の話題性もあって興行収入20億円以上の大ヒットを記録。その後に主演した単発スペシャルドラマも軒並み視聴率が高く、来年公開の映画『新宿スワン』では体当たりで風俗嬢を演じるなど、なりふり構わぬ戦略でドン底から這い上がってきた。
普通なら濡れ場やヌードを披露すると女性ファンは離れる傾向があるが、いわゆる「カマトト」的な女優にウンザリしている女性たちの支持を集め、飾らない性格も好意的に受け取られるようになった。前述の『ファーストクラス』も、視聴者は圧倒的に女性が多いとされている。