藤ます『Sweet Lip』コアマガジン
お口は第三の性器である! と、エロイ人が言いました。誰ですか。ぼくです。
おちんちんを手で包むのも、足コキするのもいいけれども。藤ます(とうます)氏の『Sweet Lip』を読んだら「舌でねぶりつくすの最高!」となること間違いなし。舌技と言うに相応しいフェラチオ漫画の傑作です。
男性の快楽をくすぐるのは、なんといってもおちんちんを這い回るような舌の動きなんですが、この作品集は徹底して「無理やりフェラ」がないんですよ。もう女の子が、おちんちん舐めたくて仕方ないんです。和姦ならぬ和フェラ!
相手のズボンのジッパーをさげて、目の前にそそりたつおちんちん。女の子はうっとりトロンとした顔で、おちんちんを見つめるのです。脈打つおちんちんにかかる「はー……」という甘い吐息。ゆっくりと舌を伸ばして鼻を近づけていく。極上の料理を目の前にしたかのような陶酔っぷりを毎回描いています。
ねちっこいフェラに、お口好きな人なら大喜び、そうじゃなくてもお口と舌の素晴らしさを目覚めさせる力を持った漫画です。舌とおちんちんのまぐわい、飲み込んだ精子の熱さ。それらを追求する職人芸のような作品の数々は、女の子側の快感を読者に伝えてくれるかのよう。当然普通のセックスシーンもあるのですが、お口とセックスが同等の快感として扱われているこだわりには股間がゾクゾクします。
出てくる女性たちはメイドさんかお嬢様が多いのもポイント。メイドさんがハートマークを浮かばせながら、顔を火照らせてうれしそうにズボンからおちんちんを取り出して「今すぐ楽にしてさしあげます」なんて言ってきたらどうですか! 自分が仕えているお嬢様が欲情した顔で「おいしそうに見えてしまって……」なんていいながら根本からさきっぽまで舐め上げてきたらどうですか!? 主従関係・力関係がある中での欲情が「口淫」描写によって昇華されて、読み終わった後にとても幸せになれる手法は見事。お口の愛は男女をつなぐ!
個人的お気に入りは『吾城院令嬢のわがまま』の中に出てくるお嬢様のコケティッシュさでした。こんな可愛い子が、顔を赤らめながらおちんちんの臭いを嗅いでペロペロするなんて最高!
フェラ描写の魅力の一つは、舐めながら女の子が欲情していくのが見える、ということです。まさにこの本は、舌をはわせながら濡れていく女の子のエロティックさが魅力の作品集。巨乳から微乳までそろっていますので、万人にオススメできます。
(文=たまごまご/たまごまごごはん)