「マツコと村上のキレのある掛け合いがウリの同番組ですが、この日ばかりは2人とも終始能年に気を使っている様子が見受けられましたね。若いバラドルや女子アナにはめっぽう厳しいことを言い放つマツコも、スイカを食べた能年が『おいしいです』と何のひねりもない感想を言った際には『この野郎、もうちょっと気のきいたこと言えって思うけど、玲奈ちゃんが言うと許しちゃう』と優しさを見せていましたからね。それほどまでに、能年は周囲の空気を変えるような世界観を持っているということかもしれません。マツコらにしてみれば、若干の絡みづらさはあったかもしれませんが…(苦笑)」(芸能関係者)
毒舌で知られるマツコをもフォロー役に回らせるという能年の振る舞い。その危うい存在感は、他のバラエティで見せたようにある意味で“芸人殺し”であり、バラエティ番組の概念を取り壊すほどの影響力を併せ持つ。とはいえ、今回の多数のバラエティ番組出演は、あくまでも映画のPRが目的だ。主演映画『ホットロード』が公開された今、『あまちゃん』(NHK)放送後もそうであったように、彼女を見かける機会はまたグッと減ってしまう可能性が高い。メディア大量露出で、良くも悪くも素顔であろう“天然ぶり”を、視聴者はもちろん業界内にも知らしめたカタチとなった能年。映画の宣伝もさることながら、“能年玲奈のタレントとしての立ち位置”をハッキリさせるための有効なプロモーションであったのかもしれない。
(文=サ乙)