朝ドラの『あまちゃん』（NHK）でブレイクを果たした能年玲奈や、映画を中心に若くして演技力を開花させている橋本愛など、若手女優のバリエーションはここに来て一層の広がりを見せており、純真無垢な素顔を持つ彼女たちに対する需要も高まりつつある。今回の朝ドラヒロイン起用によって、土屋もその強者たちへの仲間入りが図らずも約束されたようなものだが、長いキャリアに裏打ちされた確かな個性を備えている分、彼女がそう簡単に多勢の輪の中に収まることはなさそうだ。
「土屋太鳳の魅力は、何と言っても芸達者なところ。単純に喜怒哀楽の表現に長けているだけでなく、『リミット』（テレビ東京系）では山で遭難しながらも冷静沈着に対処する女生徒を颯爽と務めたり、『黒の女教師』（TBS系）では対照的に、学校に内緒でガールズバーでアルバイトをする今時の女子を活発に演じていたりと、与えられた役柄によって臨機応変に佇まいを切り替えられる素養がある。とにかく芝居に対する姿勢が若手女優の中では頭一つ二つも抜きん出ているんです。19歳という年齢のわりには落ち着いた出で立ちだったりもするので、今後は新時代の癒やし系女優として脚光を浴びていくのではないでしょうか。朝ドラの主役と来ればイメージも格段にアップしますし、CMのオファーもこれから相次ぎそうです」（芸能ライター）
二部構成で話題を呼んでいる佐藤健主演の映画『るろうに剣心 京都大火編／伝説の最期編』では、主人公・剣心が旅先で出会う少女・巻町操を演じるなど、念願の朝ドラヒロイン登板に向けて露出に拍車が掛かっている土屋太鳳。今後さらなる活躍が注目されるのは間違いない。
（文＝佐々木・ボブ・潤也）