14日夜9時から放送された木村拓哉(41)主演の月9ドラマ『HERO』(フジテレビ系)の平均視聴率が26.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録し、今年放送されたドラマで最高の視聴率になったことが分かった。
同ドラマは、01年に同じ月9枠で放送された人気連ドラの続編。木村扮する検察官・久利生公平の型破りな活躍が好評を博し、前作は最高視聴率36.8%で全話30%超えという偉業を達成。06年のスペシャルドラマも話題となり、07年に公開された劇場版は同年の邦画実写1位を記録した。
近年まれに見る“お化け番組”の復活ということで、主演の木村をはじめスタッフのプレッシャーは相当なものだったようだ。
「当初、木村は『続編モノはやりたくない』と難色を示していましたが、昨年フジの社長に就任した亀山千広氏が直々に口説き落とした。亀山社長は映画事業局時代に同作の映画版を手がけており、視聴率回復の起爆剤として過去の栄光を引っ張り出した格好でした。木村としても最近は主演ドラマが惨敗続きのため、同じく過去の栄光に乗っかるしかなかった。これで失敗したら目も当てられない状況でしたが、今の時代で初回に26.5%を記録すれば大成功。ネガティブな報道も逆に注目度を上げる結果になり、視聴率に貢献した。もし不振だったら責任を取らされていたはずのプロデューサーらは胸をなでおろしていますよ」(テレビ局関係者)
前作でコンビを組んだ松たか子や阿部寛らメインキャストが出演しないことが不安視されたが、新ヒロインの北川景子との掛け合いは絶妙。久利生が復帰した東京地検城西支部には13年前と変わらずに事務官の遠藤(八嶋智人)や末次(小日向文世)がおり、行きつけのバーのマスター(田中要次)の名ゼリフ「あるよ!」も健在だった。
また、2011年に他界した児玉清さんが写真で出演するという涙モノの演出もあった。前作で児玉さんは東京地検の次席検事・鍋島利光を演じたが、今作では劇中でも亡くなっている設定。だが、その後任となった牛丸(角野卓造)が「鍋島さんは久利生のことを買っていた」などと話し、机の上にツーショット写真が飾られている場面もあった。さらに、エンドロールで「Special Thanks 児玉清」とテロップが表示されると、前作ファンから感動の声がネット上に書き込まれた。