「私の向うところには誰もいなんです!!」自己表現に命をかける鎌田紘子の脳内探索インタビュー

※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より

 イメージDVD『ランク王国MC 鎌田紘子 ひろぴょん』で、グラビアデビューを果たした鎌田紘子は、その後、幼さの残る顔立ちながらも、まるでヌードにも見える過激なパッケージの作品を次々にリリース。斜陽と言われるグラビアシーンでも、異例の売上を誇る人気グラドルへ成長した。

 またグラビア活動のみならず、アイドルグループ・ロマンスターズではメンバーとプロデューサーを兼任し、また同ユニットの作詞を手がけた。さらに近年では自身の手で多数のアイドルを集めた撮影会やアイドルと交流することを目的としたカフェイベントを行うなど、様々な趣向を凝らしつつ、独自の活動を繰り広げている。

 全方位に類まれなる才能を発揮する彼女が、自身の「脳内が詰まっている」と評する写真集『鎌田紘子大博覧会 唯美主義2014』(マックス)を発売した。今作はプロデュースにも携わり、衣装は鎌田自身がデザイン画を起こし、布素材までも選出。また、撮影の構図までも自ら考え抜き、彼女の脳内にある“自身の美”を極限まで表現するため、一切妥協することなく作り上げた作品となっている。彼女の頭の中には何が詰まっており、なにを見据えているのか。その一端を垣間見るべく、話を聞いてみることに。

※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より

 
――鎌田さんは、マルチに活動されていますが、自身の活動の主軸はどれだと考えていますか?

鎌田紘子(以下、鎌田):いろんなことをしていますが、やはりグラビアですかね。でも最近、Twitterで“鎌田紘子”や“ひろぴょん”などいろんな表記で検索をかけて、引っかかったツイートを見るハードエゴサーチャーをしていることが多くて…。私のことを書かれたら、良いことでも悪いことでも反応しちゃうんです。

――最近では、Twitter上で、“メンヘラサイコビッチ”、なんて失礼な呼ばれ方をされたこともありましたね。

鎌田:“メンヘラサイコビッチ”は、ツイートされた時、『なんだ、これ!?』って思ったけれど、ある時、友だちからは『スゴイいいよ。考えた人のセンスがある』なんて言われてから、『…確かに語呂はいいかも?』と思い直し、今は何となく気に入っています。でも、メンヘラって言われるのはイヤ。特に“ビッチ”は失礼ですよね !?(笑)

――現役グラドルが『私、ビッチです!』と、告白したら衝撃的です。

鎌田:Twitter上で、絡んでくる人もたくさんいそうですね。この間も“やりたいことだけをやる”って書いたらスゴイ突っかかってくる人がいたんです。でも、私はひとつのことを実行すると決めると、それだけにかかりっきりなってしまうんです。だからそう言っただけ。その時に感じたエネルギーを瞬発力にして、その勢いそのまま全力を費やしたいんですよ。

――その一瞬に全てをかける刹那主義という感じもしますね。そんな鎌田さんだからこそ、他のことを一切排除して長期間に及ぶ作業に没頭し、クォリティが高いと評判の『鎌田紘子大博覧会 唯美主義2014』を完成できたのではないでしょうか。

鎌田:何度か発売も延期しちゃったけど、どれだけ時間がかかってもスタッフさんたちからは、『とりあえず出そう』なんて妥協しようという人がいなかったんです。この写真集の仕上がりがいいのもスタッフさんたちのおかげです。本当にいい環境にいさせてもらっているなと思います。この作品の製作期間は1年以上かかりましたね。11万枚の写真の中から収録するカットも私が選んだんですよ。

 

※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より

 
――なるほど、確かに最近はDVD撮影のついでに写真集も…という安っぽい写真集も多いですからね。ところで、この写真集の中には、収録する予定ではなかったが、鎌田さんからの強い要望で収録されたシーンもある、と聞きました。

鎌田:それはラスト間際に収録されている、半透明のワンピースに股間のチャックが付いている衣装で、股間のチャックを開けているカットがそうですね。これは、出すことができない股間を衣装で表現したかったんですよ。なので、パカっと開く、チャックを使いました。

――こちらに関しては、表現規制の限界にも挑戦しているんですね。

鎌田 スタッフさんたちは、ちょっと、引き気味で…(笑)。でも、アート的な感じでどこまでタブーに迫れるのか、というのを考えたら、このようになりました(笑)。だから、このカットがなかったら写真集は成立していないと、私の中では考えているので、どうしても入れたかったんですよ。

 あともうワンカット、スタッフさんたちから同じようにひかれていたのを、無理矢理私がわがままを言っていれてもらったものが、私が鏡の前でたくさんのカメラにさらされ、撮影されていて、ページをめくる度にどんどんカメラマンたちの前で脱がされていく…といったカットです(笑)。

――ぱっと見では、個人撮影会っぽい仕上がりですね。さすがにここまでサービスするグラドルさんはいないと思いますし、鎌田さんもそうだと思いますが。

鎌田:さすがにムリですね(苦笑)。このカットは私の妄想で、日常ではできないことだけど、こういうことができたらいいだろうなというものを具現化したんです。撮影会ならではの“活きているセクシーさ”を出せたし、お客さんにとっても自分にとっても“夢”のカットだと思います。

――ファンはもちろんのこと、このカットをセクシーで、グラビアアイドルとして、“双方の夢”とまで言い切れるのは、さすがに鎌田さんだからこそだと思いますよ(笑)。それにしても、表誌にもなっている全裸を花だけで秘部を隠しただけなのにオシャレで可愛らしいカットから始まり、森の中で佇んでいたり、動物を擬人化している幻想的でカッコいい風なカットがあるかと思いきや、一転して制服や水着などのベタベタな日常風景のエロ、また身体のライン、特に下半身の質感までくっきりのピチピチのボーダーの衣装を着てポップな感じを出しながらも、よくよくみると実は全カット超エロい! …的なまさに、博覧会というタイトルぴったりな、盛りだくさん感が凄いですね。本当にどれだけ鎌田さんの中にイメージあるのかわからなくなるほど幅広いシチュエーションで撮影されています。これに伴い、様々な場所で撮影されていますが、苦労がつきものだったのでは?

鎌田:本当にいろいろありました。例えば、白のガーターベルトのカット。写真集の中では、湖畔に佇んでいるんですけど、実は背景にある沼にも入ったりしているんです。この沼は底が深くて、どんどん沈んじゃいました。それにニオイもスゴイし、明らかに生暖かく水が腐っていて、藻とかぬるぬるしていて、何が居るかわからなかった。だけど私の主義として、求められたら仕事は何でも完璧にこなす!というのがあって、カメラマンさんから指示されたら、入るっきゃない!しかも、底なし沼…みたいなところで大変でした。 あと、ほぼ、もう少しで事件になるところだったんですけど…前半最初のところで、海で波に飲まれているカットは、リアルに溺れているんです。小さな入江で撮影したんですけど、沖の方に流れる潮ができていて、それにハマっちゃってガーンって流されました。助けに来たカメラマンさん含めスタッフたちも、すっごい流されちゃって、かなり遠くに行っちゃった(笑)。 
 

※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より
※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より
※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より

 
――いや、危ないですよ。笑顔の裏には何が隠されているかわかりませんね。次作があるならば、安全でキレイな風景のところで撮影するのをオススメします。

鎌田:ホント、そう。1冊のために死にかけました(苦笑)。あと、黒のランジェリーにスケスケのコルセットを着ているシーンも危なかった。流木に寝転がっているんですけど、ゴツゴツして痛かったし、股間の下に突起があったので、腕に力を入れないと滑って刺さりそうで(苦笑)。でもいろんなことがあったけど、撮影中に何度か死んだと思えば、大丈夫かな。

――改めて振り返ってみて、今回の写真集にしてもDVDでも露出が多いと思うんですが、そこに抵抗はありませんか?

鎌田:そう思う時もあるんですけど、露出に関しても自分で考えて、ここまでならできるという範囲内で行なっていることですし、強制されているわけでもないので。それに布の面積が小さければ売れるというわけでもなく、シチュエーションなど構成の巧みさこそが重要だと思っています。

 

※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より
※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より

 
――なるほど。現役のグラドルでは一番の露出があるとは思っていましたが、そこに頼るだけでなく、常にスタッフたちと切磋琢磨しつつ作品を作っているからこそ人気を呼んでいるんですね。

鎌田:この写真集のスタッフからは、「このご時世グラビアは着エロモデルのそれと関心のない一般人からは同じに見えるが、実際は紙一重、明確な境界線があり、着エロになってしまえば、AVと変わることがない。そしてそれはグラドルファンが求めているものではないと思う。グラビアと着エロの境界線を引くのは難しいが、そこに立っているのが鎌田だ!」と言われました。どうやら、そうらしいです(笑)。

――境界線どころか、誰もが並べる人がいない唯一無二の存在だと思いますよ。

鎌田:向かうところに敵なし、でも向うところに誰もいないんです!!(笑)

――ずいぶん自虐的ですね(笑)。どこに向かっているのか、あるいは今後の目標などありますか?

鎌田:もちろんそれはありますよ。でも、今は仕掛け中なので内緒です。やりたいことだけをやっていく! 実際これが一番難しくて。でも、私はそれを実行します。みんなをアッ! って、驚かし続けて行きたい! それが、目標と言えば目標なのかも…。楽しいと思うこと、やりたいことをその都度なんでもやっていく!思いついたらすぐ行動! 今はまだ言えないけれど、また近々あっと言わせることやっちゃいますので、その時はまた押し掛けてきますので、よろしくお願いします!

 あ、皆さん最後に鎌田紘子プロデュース『鎌田紘子大博覧会 唯美主義2014』絶賛発売中! 握手会イベントやりま〜す! ぜひぜひ、会いに来てくださいね〜! あと、Twitterもやってます!見に来てくださいね! よろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

 
 エロとアートの境界線上に佇み、極上の美を追求し続け、他の追随を許さない鎌田紘子。だが、奇天烈な快進撃を続ける彼女にとって、今回の写真集は、あくまで自己が織りなす“鎌田紘子ワールド”の一端をのぞかせたカタログ的な作品に過ぎない、という。今後も、DVDや 写真集というメディアに限らず、その時折の最良の形とタイミングでいろんなメディアいろんなジャンルに出没していくそうだ。まだまだ終わることがない鎌田 紘子博覧会。彼女の脳内からのイメージの奔流は、どのような形をした“鎌田紘子”を生み出すのだろうか。今からその極限美を披露してくれる日が楽しみだ。 
 

※画像:『鎌田紘子大博覧会―唯美主義2014』より

【鎌田紘子】
オフィシャルX@hirokokamata12

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