踏み潰しにコーフン!? クラッシュフェティシズムとは?

※イメージ画像:Thinkstockより

 現代は「多様化」の時代であると言っていいだろう。例えばコーヒー。ひと昔前までは、カフェ(というか喫茶店)に入っても、バリエーションはホットかアイスか、せいぜいカフェオレくらい。ウィンナ・コーヒー(コーヒーにホイップクリームを浮かべたもの)が置いてあれば超・オシャレという認識であった。それが今や、キャラメル風味だったりモカ風味だったり豆乳風味だったり…挙げていくとキリがないくらいだ。

 性的嗜好も然り。男性と女性がセックスするだけではなくなってきている。以前ご紹介したポニープレイのように人間を馬として扱うことで性的興奮を得たり、女性の歯や口腔内を視姦することで股間を勃起させる男性も存在するのだ。
(※https://www.menscyzo.com/2014/01/post_7048.html
(※https://www.menscyzo.com/2013/12/post_7005.html

 ここでは、特異な性的嗜好の中から「クラッシュ」に注目したいと思う。Crash…直訳すると「衝突」もしくは「破壊」という意味だが、クラッシュ愛好家たちの間で用いられる意味合いは後者のほう。女性が、何らかのアイテムを破壊する姿に性的興奮を得るという。と言っても、格闘技のように暴れ回る女性にムラムラするわけではない。ハイヒールやブーツなどで何らかの物を踏み潰す女性の姿が好まれる。

 「何らかの物」に関してだが、食べ物が多いようだ。フルーツだったり、豆腐のような柔らかい形状の類だったり、中にはフランクフルトを破壊する女性に萌える男性も。おそらく、フランクフルトをペニスに見立てているのだろう。

 次に破壊方法について。多くのクラッシュ愛好家はヒールやブーツでの踏み潰し破壊を好む傾向が強いようだ。ルーズソックスや素足にこだわりを持つ者もいるが、要するに「足によるクラッシュ」という認識でいいだろう。
 ここでちょっとした疑問が湧いてきた。クラッシュ愛好家は、つまり「足フェチ」ということなのだろうか? クラッシュフェチ男性に話を聞いたところ、「当然のことながら足も好き」という答えが返ってきた。スタンダードな足フェチと異なるのは、美脚を眺めているだけでは満足できないという点。その足で何らかの物を踏み潰してこそ意味があるのだ。踏み潰しを行なわない美脚よりは、踏み潰しを行なう大根足を選ぶとのことだった。

 ここまで読んで、クラッシュプレイに興味を持った人もいるだろう。実際にクラッシュプレイを行なうのは非常に難しい。「倫理観」という壁が立ちふさがるのだ。我々には、「食べ物を粗末にしてはいけない」という意識があるので、カノジョやセックスフレンドに「このバナナを踏み潰してほしい」とリクエストしても、ほとんどの女性は敬遠するだろう。賞味期限切れだったとしても、「なんかいけないことをしている気がする」という気分になってしまうため、実行に移すのは困難を極める。

 では、食べ物以外ではどうだろう? 前出のクラッシュフェチ男性が目覚めたきっかけは食べ物以外だったという。同棲しているカノジョとケンカした際、大事にしていたフィギュアを目の前で踏み潰され、「腹も立ったが、それと同時に妙な興奮が湧いてきた」とのこと。人間の性的嗜好とは、いつどこで目覚めるかわからないものである。

 倫理的に首を傾げずにはいられないプレイだが、女性に暴力をふるうドメスティックバイオレンスよりは、うんと健全。暴走しない範囲でお楽しみ頂きたい。
(文=菊池美佳子)

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