最近、ショートカットの女性タレントの活躍が目立っているようだ。確かにテレビをつければ、能年玲奈、本田翼、剛力彩芽、瀧本美織といった顔ぶれをよく見かける。ちなみに、僕が今一番注目しているショートカットの女性タレントは吉谷彩子。DeNAの「三国志ロワイヤル」など、CM出演が急増中だ。
ところで、女性の髪型と景気というのは実におもしろい関係にあるのだとか。女性のファッションと経済に関連性があるという話は、経済学者も研究しているテーマだそうで、景気上昇期には女性の髪が長くなり、景気低迷期には短くなるのだそうだ。現在の日本の景気は「アベノミクス」で上昇期にあるはずなのに、2014年はショートカットが流行るという予想らしいが…さて、いかに。
ということでAV業界でも、デビューは2013年4月ということですでに注目している方も多いだろうが、ショートカット・キカタン女優の湊莉久(みなと・りく)の注目度が急上昇中だ。Twitterもすでにフォロワーが1万8000人を突破している。3月に発売された『ぶっかけ中出し輪姦100連発』(ダスッ!)は、莉久ちゃんがイラマチオさせられて口から唾を垂れ流す姿も晒し、中出しファックや顔にブッカケまで見せる作品。アイドル級の短髪美少女でありながら、ハードな作品を数々リリースしている彼女の真骨頂といえる。
もちろん、湊莉久がキカタン女優として人気を集めているのは、髪型がショートカットだからという理由だけではない。ちなみに「“キカタン”とはなんぞや」とおっしゃる方に説明しておくと、名前を前面に出してAVにピンで出演する「単体女優」に対し、企画物と呼ばれる作品テーマを重視したAVに女優名を明記するといった形で出演する「企画単体女優」をAV界で俗に「キカタン」と呼んでいる。そして、AV界では時にキカタン女優としてデビューし、その後人気AV女優に成長する子がいる。
その第一人者を上げるとすれば、1999年にデビューして活躍を続けた長瀬愛だろう。ちなみに90年代、つまり僕がAV誌編集者時代の記憶では、長瀬愛以前は「企画単体女優」や「キカタン」といった言葉は使われず、AV誌でも「企画系女優」と呼んでいた覚えがある。そういえば、僕が某AV誌で「企画ビデオのA女E女」という企画系女優を取り上げるコーナーを作ったのも、長瀬愛がデビューした頃だった。当時は彼女の他にも笠木忍、堤さやか、臼井利奈、朝河蘭、うさみ恭香、萩原さやかetc…。もう数え上げればきりがないほど、人気の企画系女優が誕生した。
記憶に新しいところでは、大沢美加、仁科百華、北川瞳、羽月希といったキカタン女優たちが、人気女優となり活躍した。僕が特に印象深い女優を挙げれば、2004年にデビューしてHカップとショートカットの組み合わせが絶妙だった杉山圭や、2007年にデビューしたGカップでスタイルも抜群だった佐伯奈々、同じく2007年デビューで長い舌と匠のディープスロートで魅せる女優の星優乃といったところだ。
閑話休題し、僕が湊莉久に注目するようになった作品を挙げるとすれば、2013年5月に発売された、まるで青春ポルノと呼べるような『映画館で痴漢にイカされた女子校生2 自分の身体は普通じゃないと思い込んだ●い決断』という作品だ。ここで莉久ちゃんはイラマチオやブッカケといったハードなプレイも見せながら、思春期に揺れる女子校生を見事に演じる演技力も見せつけ、久々の本格派キカタン女優の誕生を予感させた。ということで、湊莉久も僕の記憶の1ページに刻まれる女優となったわけだが、人気キカタン女優が1人登場すると、企画系作品が注目を集めるせいか、その後話題になるキカタン女優が一気に増える傾向にある。今後もしばらく、キカタン女優から目が離せそうにない。
(文=浅見光弘)
浅見光弘・プロフィール
果物系と呼ばれた古式ゆかしき某AV情報誌編集者として業界に携わり、ゆえあって今やひきこもり系ライターになっちゃいました…。