2014年『スカパー!アダルト放送大賞』女優賞受賞、AV界の苦労人・波多野結衣の魅力とは

 ある意味でAV界の苦労人だが、作品の中でそんな姿は微塵も見せない。それが2014年『スカパー!アダルト放送大賞』女優賞を受賞した波多野結衣の魅力なのだ!

 2008年6月、『ZERO 素人以上、女優未満。07』でデビューした波多野結衣。発売は当時次々とヒット作を連発し、破竹の勢いで人気メーカーへと駆け上がった絶対的美少女メーカー「プレステージ」だった。その直後に、波多野は美少女単体メーカーであるh.m.pの『絶対コス!』『やりすぎ家庭教師』といった人気女優が多数起用されているシリーズにも出演している。

 といっても、波多野がすぐに単体女優として人気AV女優となったわけではない。その後しばらくは1人で出演する企画単体作品もあるにはあるけれど、多人数が出演する企画作品の中でパッケージに名前も載ってはいるが大勢の中の1人といった、AV業界的にいえば企画女優の1人でしかなかったと言える。ちなみに人妻・熟女系が多かった印象である。

 その頃の僕の波多野結衣のイメージも、企画単体女優というより企画系美熟女優で、企画作品の中でよく見かける子だなぁ~であった。波多野結衣の出演作が増え始めるのは2012年の夏頃のことである。といってもまだ企画女優のイメージであり、大勢の中の1人といった扱いが多い。2012年末頃に至り、波多野結衣は企画単体女優としての出演作を一気に増やす。そのキャラはといえば、痴女キャラ美人お姉様であった。『義父を誘惑する不貞妻』『淫らな言葉ぶっかけてあげるわ 魔性痴女の官能淫語プレイ』といった作品が、その過渡期だっただろうか。

 当時のAVをふり返れば、前年の2011年あたり2012年にかけ起こった第3次であるとされる熟女ブームによって、様々な人気熟女優が生み出され活躍していた時期である。しかしそれもそろそろ陰りを見せ始め、次世代を引き継ぐような女優やジャンルが模索されていた。つまりその頃、波多野結衣の出演作が増え始めた。その理由をいま考えれば、まさに美人お姉様ブームの到来であったといえる。同時期に人気となったのが初美沙希や羽月希、春原未来である。しかし完全に波多野結衣の人気に火がついたのは2013年に入って年度も替わった頃だろう。その頃僕に波多野結衣というAV女優を強烈に印象付けたのが『青姦露出−止まらない色情狂の淫乱オンナ−』という作品だ。帰郷した幼なじみを誘い、大自然をバックにして青姦を見せ付けるまさにスケベな姉さんだった。

 そして波多野結衣は2014年の『スカパー!アダルト放送大賞』で女優賞と夕刊フジ賞を獲得する。同じように同時期に人気となった初美沙希もFLASH賞を受賞している。ご本人はそうは言わないかもしれないが、ある意味「苦労人」とも呼べるAV女優への栄冠。これこそ息の長い活躍を続ける最近のAV女優への応援になるのではないだろうか。ちなみに、初美沙希は4月26日に『Onafes(オナフェス)2014』(※http://supermm.jp/cp/onafes/)に出演する。そんな女優を直接応援するのもいいだろう。

 そして僕が見た波多野結衣の最新作は、24時間チンポをハメられたままといった、セックスを楽しむ姿が映し出される『朝から晩まで中出しセックス6』。しかしそこにはそんな苦労人の姿などはない、セックスを楽しむスケベな美女がいるだけだ。そこが波多野結衣の最大の魅力なのだろうと思う。
(文=浅見光彦)

浅見光彦・プロフィール
果物系と呼ばれた古式ゆかしき某AV情報誌編集者として業界に携わり、ゆえあって今やひきこもり系ライターになっちゃいました…。

『Onafes(オナフェス)2014』

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