番組の中では、自分のことを「恥ずかしボディ」の持ち主であると言い、「会話のふしぶしに英語を使う人」や「30代なんてあっという間だよ!って言う人」、さらに「驚きの表現に“鬼”を使う人」や「左利きにやたら食いつく人」などが苦手だと言い切る二宮。いずれも素直に語られた言葉だが、その端々には、自分を笑いものにする達観した余裕と、それによって少しも自分の評価が下がらないと見越した冷静な判断がある。実際、ネット上の反応を見ても、そんな彼には「安定の面白さ」といった言葉のほかに、「憎めない」「可愛い」などといったコメントが多く寄せられている。
休日には、家でビールを飲みながらテレビを見ているという二宮。しかも、最高のつまみは、「自分の出ているバラエティ番組」で、特番などで大勢の芸能人が集まり、その中で笑いを取れた瞬間が最高だと彼は言う。まるでその考え方は芸人そのもの。しゃべくりメンバーたちも、思わず、「完全に芸人」とツッコむほどであった。国民的アイドルであり、大御所も認める一流俳優で、並み居る芸人の中に入ってもしっかり笑いを取れる二宮。きっと今頃は、録画したこの日の放送を見て美味しいビールでも飲んでいることだろう。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)