高望みなんてしない、ほどほどでいい…現代の若者「さとり世代」とは

※イメージ画像 photo by Zazen en Chile from flickr

 ついついおっさん臭く言ってしまうが、最近の若者には覇気がないように感じる。かつての若者は、尾崎豊よろしく「盗んだバイクで走り出す」タイプや、嶋大輔よろしく「つっぱることが男のたったひとつの勲章」タイプなど、不良がブームだったこともあるほど血気盛んであったのに、今の若者はどうも覇気がない。

 ただ若いというだけでなんでもできるような錯覚に陥り、時に馬鹿げたことをしてしまいがちな年齢であるのに、妙に冷めている最近の若者たちを「さとり世代」というそうだ。

 「なんとか世代」という言い方は、誕生した時期を共有する集団を言い表すのによく使われる。「団塊の世代」「しらけ世代」「バブル世代」「ゆとり世代」など、誰しもどこかの世代にはカテゴライズされるだろう。そんな中で生まれた、過去のどの世代にも分類できない新人類が「さとり世代」と呼ばれる若者だ。

 さとり世代の特徴は、その名のとおり、まるでなにか悟ったかのような「欲のなさ」に尽きる。「高級車やブランド品に興味がない」「ほどほどで満足」「恋愛にも淡白」「海外旅行などに関心が薄く、休日は自宅で過ごすことを好む」「様々な局面に合わせて友達を選び、気の合わない人とは付き合わない」などが具体的な特徴として挙げられている。

 世代の範囲としてはゆとり世代とほぼ同じとされる1987年~1995年生まれの若者たちで、この世代は物心がつく前や生まれた瞬間にバブル完全崩壊の憂き目にあい、不況しか知らないというなんとも悲しい世代。ボロは着てても心は錦、不況なんか負けずに勉強して立派な大人になるぞ~という決意も虚しく、頼んでもいないのにゆとり教育開始。新卒の就職活動でなんとか滑り込んだ会社では他の世代からは「ゆとり(笑)」とバカにされ…となんとも不憫な世代でもある。

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