1月28日に放送された『解決!ナイナイアンサー』(日本テレビ系)に元AKB48の秋元才加が出演し、壮絶な過去を告白して話題になっている。日本人の父とフィリピン人の母を持つハーフであることが知られている秋元だが、物心ついたときから父がまったく働いてなかったため、「常にお金がない状態で生活」していたという。
まだAKBメンバーだった2年前までは「電気とガスが止まるのが当たり前」で、以前は皿に新聞を丸めて火をつけて明かりにしたり、真冬でも水風呂に入っていたこともあるという。食事はスーパーで半額になったコロッケなどを食べることが多かったが、それすらないときは白飯に醤油をかけて食べており、幼少時の秋元はそれに大根おろしを乗せた「大根おろしご飯」が好物だったようだ。
幼稚園のときもお弁当をつくってもらったことがなく、一人コンビニで買ったおにぎりを食べていたという秋元。当然、お小遣いはもらったことがなく、服はいつもフリーマーケットで買っていたようだ。「500円あったら5~6着買える」と語り、フリーマーケットでしか買ったことがなかったので、デパートに行くと緊張してしまい、最近まで買い物ができなかったという。
生活は、母が朝と夜に働くことでなんとかまかなっていたが、塾に行く余裕などはないため、学期の節目などで焼却炉に捨てられる教材を拾って勉強していたという。そんな秋元がAKBに入ったのは、テレビで有名人の部屋などが紹介されるのを見て「自分もそういうふうになれるのかな」と思ったことがきっかけのようだ。
AKB加入後は、仕事の現場に弁当や飲み物が用意されていることがすごくうれしかったという秋元。家庭の事情を周囲に話していたため、スタッフやメンバーからも「これ、持って帰りなよ」などと協力してもらっていたという。特番などでは出演メンバーも増えるため、『NHK紅白歌合戦』に出演した際にはダンボール2箱分の弁当を持ち帰ったこともあるという。
また、秋元は幼少時に「ハーフ」「ゴリラ」といじめられることもあったが、父親は学校で「俺の娘にハーフとか言った奴誰だ!」と怒鳴ったり、「ゴリラゴリラっていじめられても、お前は世界で一番かわいいゴリラだ」と子どもへの愛情はたっぷりだったようで、秋元もそんな父には感謝している様子を見せた。
こういったエピソードの数々に、ネット上では「苦労したんだな」「コンプレックスを乗り越えてトップアイドルになるとかすごい」「この話を明るくできるのが素敵」などの反応が上がっている。
「以前、一部週刊誌で『AKBメンバーの親が生活保護を受給している』と報じられた際には秋元の名前が挙がるなど、貧乏であることはたびたび話題になっていました。生活保護については否定していますが、ここまで詳しく明らかにしたのは初めてですね。ただ、同情を買うような素振りを見せずにサバサバと話し、『家族に支えられてる部分はすごくある』と、ネガティブなことは一切口にしなかったことから、好感度が上がっているようです。アイドルの過去の苦労話は“お涙頂戴”になってしまいがちですが、以前から男前キャラで嫌味のない秋元だからこそ、『幸せになってほしい』と素直に受け止められているようですね」(芸能ライター)
放送後にはTwitterで「秋元家に生まれてよかった」「これが私の歩んできた道」とツイートしている秋元。今年は映画『奴隷区 僕と23人の奴隷』で主演が決定しており、2月からは三谷幸喜の舞台『国民の映画』にも出演するなど、AKB卒業後はむしろ仕事のオファーが増加したともいわれている。今後、女優としての活躍が期待されるが、その原動力となるのは、いつまでも家族の存在なのかもしれない。
(文=津本ひろとし)