今年に入ってからAVタイトルに“元○○アイドル”などのうたい文句を見かけることが多くなった。10月25日には、秋葉原でアイドルとして活動していた未来が宇宙企画からデビューを果たし、多くの反響を呼んでいる。
この現象は言うまでもなく、AKB48が作り出したアイドル戦国時代の影響といえる。今も多くの女のコがトップアイドルを目指して地道な活動を行っているが、最近ではオタクたちにも飽きがきているというのだ。
「確かにアイドルオタクは増加していますが、去年に比べるとかなり少なくなってきたように思います。ももクロは今年の夏ごろから急激に勢いが落ちてきていますし、市場は飽和状態になっています。秋葉原の地下アイドルブームもかげりが見えてきました」(某アイドルライター)
とくに、地下やご当地アイドルが新たに獲得できるファン層はかぎられている。それにもかかわらず、続々と女のコたちはアイドルになろうと志しているのだ。つまり、需要と供給のバランスが完全に崩れてしまった。
「彼女たちは事務所に所属していても、大金を得ることはできません。月々のギャラは多くても5万。1万以下というコもいるほどです。はっきり言って、それだけでは生活できないんですよ」(同)
この状況を喜んでいるのがAV業界。やまぐちりこの大ヒット以降、元○○アイドルと銘打てば、一般的には名前の知られていないアイドルでも、そこそこの売り上げを記録するようになったからだ。
「芸能人というキーワードは使い古されてしまい、頭打ちというのが現状です。しかも、有名になればなるほど契約金は跳ねあがる。大ヒットを記録しないかぎり、採算が取れないでんすよ。でも、元アイドルは一般的に知られていなくても、そこそこ売れる。話題性は少なくても実利は大きいんです。それに、彼女たちもそのままでは食べていけませんからね。意外とすんなりとAV出演をOKしてくれるんです。今、アイドル市場は狩場になってますよ」(某AV系スカウトマン)
しかし、やはり大物を捕まえたいというのも本音ではあるらしい。そこで、各事務所が狙っているのが、某アイドルグループを卒業したIだ。
「Iは今、仕事が激減しているそうです。まだテレビに出ているので、今すぐとはいきませんが、近い将来AVに出るのは考えられます。幼少期からアイドルですから、今さら普通の企業に就職もできませんしね。それに…あまり大声ではいえませんが、彼女がAVに出演したりすると、ある大物にお金が回るようなシステムになってるんですよ。実は以前、同様のケースで2000万ほど儲けたといいます」(某スカウトマン)
アイドルとしての賞味期限が切れたら、AVに出演させて儲ける。ある意味では最強の“リサイクル”ともいえなくはない。アイドル戦国時代が終焉を迎えたとき、いったい何が起きるのか…。今から胸が高まるばかりだ。
(文=中河原みゆき)