「ビッグダディ」の元妻でタレントの美奈子(30)が、20日に放送されたバラエティー番組『全力教室』(フジテレビ系)に出演した。美奈子が号泣するなど波乱含みだった同番組の内容についてネット上で物議が巻き起こっている。
同番組は『テレビシャカイ実験 あすなろラボ』を人気企画に特化してリニューアルしたもので、毎回さまざまな有名人が講師としてテーマに沿った授業を行う。記念すべき初回の講師に選ばれたのが美奈子だった。離婚後は6人の子どもを女手一つで育てている美奈子は、生徒役のシングルマザー20人を相手に独自の子育て論を展開した。
最初に「親だからって子どもにカッコつけない」と主張した美奈子は、「給食費が払えない時期もすげーあって」と先生らしからぬフランクな言葉遣いで進行。3人の子を抱えていた06年ごろ、前々夫のギャンブル狂いが酷く、4人目の子どもを妊娠しているため働きにも出れず、月数万の生活費で米すら買えない状況だったという。当時、長男が通っている小学校の給食費すら払えなかったが、美奈子は学校にも子どもにも自分の状況を包み隠さずに伝えていたという。
これに対し、生徒役のシングルマザー軍団から「給食費を払えないのと子どもにカッコつけないのは違う」と即ツッコミが入った。さらに「お金がないから、旦那がこうだからというのは子どもには何ら関係ない」と続き、まるで給食費が払えなかったことを開き直っているかのような美奈子を厳しく糾弾した。
シングルマザー軍団の攻撃は続き「子どもを産み過ぎですよね。計画性のない出産だと思う」と根本的な批判に突入。すかさず美奈子は「子どもは何人までって決めてる人が多いけど、何で決めちゃうのかなって思う」と反論したが、シングルマザー軍団からは「結局は責任逃れ」「産むのは誰でもできる」「ちゃんと育てられればいいけど」と厳しい意見が相次いで噴出。美奈子は「育ててるよ、私」と応戦したが、ある母親から「(子どもに)厳しい生活をさせてきたりとか、それが子どもを無計画にポンポン産んできた結果」と言われ、次第に涙目になっていった。さらには「薄っぺらい人」などといった人格攻撃にまで発展し、もはやフルボッコ状態。どちらが講師として相手を諭しているのか分からない状況だった。
さらに、美奈子が「実は今、再婚したくてしょうがない」と何気なく口にすると、シングルマザー軍団の攻撃はヒートアップ。「親の都合でコロコロ再婚するべきではない」「そもそもビッグダディと再婚した理由が分からない」などと厳しい意見が相次ぎ、トドメに「ビッグダディのところに行けば(芸能界で)売れると思ったんじゃないの?」という辛辣すぎる言葉まで飛び出した。
また、美奈子が「母親の背中を見せて子どもを育てる」というテーマを黒板に書いた際には「(母の字の)書き順が違う」とシングルマザー軍団から指摘が入り、さらに「母親失格だね」と厳しい言葉が投げつけられた。美奈子は「じゃあ、おまえ書いてみろよ」と反撃するも、これに「『おまえ』じゃねえわ」と野次が飛び、カチンときた美奈子が野次を飛ばした母親にメンチを切って教室が凍りつくというワイルドすぎる展開に。元ヤンであることを隠していない美奈子だが、昔の血が騒いでしまったのだろうか。
シングルマザー軍団の批判は止まることなく、責められ続けた美奈子はついに号泣。ところが、美奈子が母親に愛されなかった過去を語るとシングルマザー軍団が急に共感を示し、最後は感動的なムードで終わるという謎の結末となった。
この内容について、ネット上では以下のような賛否両論が巻き起こった。
「無計画な子だくさんヤンキーをテレビで持ち上げるのやめてほしい」
「何でも『子どものため』って強調してるけど、セミヌードや暴露本、初体験のことまで書いてる裏ブログも子どものためになると思ってるの?」
「シングルマザー軍団が最初からケンカ腰すぎ。あれは誰でも泣くわ」
「6人も産んだのは偉いと思うけどな。一応は全員育ててるわけだし」
「ヤラセ感がハンパなかった。この人は何でもつくりごとだね」
痛々しい部分がありながらもネット上ではかなり話題になっている美奈子の授業だったが、肝心の視聴率は5.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と散々。『行列のできる法律相談所 さんまVS怒れる美女軍団SP』(日本テレビ系)や『安堂ロイド~A.I.knows LOVE?~』(TBS系)など強力な裏番組があったとはいえ、リニューアル初回の数字としては非常に厳しい結果になった。
「かなり赤裸々な内容で演出も過剰過ぎるほどでしたが、一部の視聴者しか引きつけられなかったようです。離婚直後は注目度が高かった美奈子ですが、ビッグダディがいなければタダの人。トークが上手いわけでもなく、取り立てて美人でもなく、これといったウリがありません。今回の企画は往年の人気番組『ガチンコ!』(TBS系)のような過剰演出でしたが、視聴者にとっては飽き飽きしている内容に映ったようです。また、事務所側は昨今増加しているシングルマザー層に向けてアピールする戦略を考えていたようですが、今回の低視聴率で破綻したといっていいでしょう。今後は美奈子を企画の軸にする番組もなくなるのでは」(芸能関係者)
当サイトの記事「出ると視聴率が下がる!? 業界で密かに嫌われる『逆・視聴率タレント』とは」でも名前が上がっていた美奈子だが、それを裏付ける結果になってしまったようだ。母親として女として同性からも批判され、タレントとしても価値がないと判断されつつある美奈子。このまま芸能界の居場所を失ってしまうのだろうか。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)