NHK朝の連続テレビ小説のバトンを『ごちそうさん』に引き継いでなお、さまざまなメディアで連日話題にのぼる『あまちゃん』。「じぇじぇじぇ」が今年の流行語大賞に有力視されていることもあり、年末の流行語大賞発表式前後には再度引っ張りだこになると期待されているのが、主演の能年玲奈(20)だ。
しかし能年といえば、9月20日の『あまちゃん』朝の本放送に引き続いて放映された『あさイチ』(NHK)や、今月1日の『火曜サプライズ』(日本テレビ系)での発言から、かなりのフリートーク下手であることが話題にもなっている。
そんな能年が、今月7日の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の名物コーナー「テレフォンショッキング」にゲスト出演、タモリを相手に苦手なフリートークに挑戦した。
恒例の「カワイイ~」という歓声に迎えられた能年。トーク開始早々から「黒目がちなのは、殺されないため」などの発言も見せるなどの「ド天然」っぷりも健在だったが(『あまちゃん』共演者の渡辺えりにそう教えられて驚いたことを伝えたかったようだ)、のべ5,000回以上のゲストトークを経験しているタモリが「あぁ~、そうですか」と薄笑いで流すなどうまくフォロー。テンションの高低を自在に使い分けられるタモリならではの配慮により、滞りなくトークは進んだ。
その後も、お笑いコンビ「レギュラー」に憧れて友人とコントに挑戦した小学生時代や、友人に誘われて『GO!GO!7188』のコピーバンドでギターを演奏していた中学生時代、そして『あまちゃん』で共演したさかなクンと魚好きとして意気投合したことなどを、うわずった声で打ち明けた。去年描いたという、独特の透明感のあるイラストも披露したが、これにはタモリから「あー…ちっちゃい頃のじゃないんだ」とのちょっと厳しいツッコミも。
「今回はコーナーとしてもしっかり成立していましたが、今の能年ができるトークは、『テレフォンショッキング』や黒柳徹子の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)みたいにフォーマットが決まっていて、なおかつ“文化系寄り”の大御所がやっている場合に限られるでしょうね。明石家さんまとかビートたけしが相手だったら、照れ笑いで終わっちゃうかもしれない」(テレビウォッチャー)
凄腕の聞き手であるタモリに助けられたおかげか、『あまちゃん』の話もそこそこに、「好きなもの」を列挙する多趣味な一面を見せることができた能年の「テレフォンショッキング」。トークの引き出しを持っていることが確認できたため、もっと地に足のついた言葉でプライベートを語れるようになれば、『あまちゃん』の一発屋女優になる懸念も払拭できるのかもしれない。
(文=是枝 純)