10月に入って年末の足音が聞こえていた昨今。業界内では、恒例の『NHK紅白歌合戦』の話題がささやかれるようになってきた。なかでも熱心に語られているのは、紅白両軍の司会者が誰になるのかという話題だ。
発売中の「週刊文春」(文藝春秋)は、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』で主演を務めた能年玲奈(20)が紅組の司会にほぼ内定したと報道。役名の天野春子名義で歌った「潮騒のメモリー」がヒットした小泉今日子(47)の25年ぶりの出場も噂されており、まさに『あまちゃん紅白』になるという。問題はメディアなどで度々取り上げられている能年の“天然ぶり”だが、アドリブで喋る必要はなく、綿密な台本と総合司会の局アナのフォローで乗り切れると分析しているようだ。
この記事に対して、ネット上では「これは楽しみ!」「能年ちゃんと松田龍平さんの司会で紅白を見たい」「最後まで『あまちゃん』で楽しませてくれるのか」「能年ちゃんが司会だと心配で気が休まらなさそう…」「天然ぶりで放送事故になる可能性が…」などと期待と不安が入り混じった声が上がっている。
かなり自信ありげな「文春」の記事だが、今年8月にはスポーツ報知が紅組司会に綾瀬はるか(28)が内定したと報じていた。綾瀬は放送中の大河ドラマ『八重の桜』で主演をと務めており、こちらもNHKへの貢献度では負けていない。報知だけでなく、最近もスポニチなどが「綾瀬が紅組司会に決定」と確定情報のように報じており、「文春」の記事とは完全に食い違っている。
また、業界内では『あまちゃん』の後を引き継いだ朝ドラ『ごちそうさん』のヒロイン・杏(27)が司会に抜擢されるとの説も根強く残っている。杏は“夏の紅白”といわれる今年の『思い出のメロディー』の司会を務めており、こちらも有力候補に違いはないだろう。
メディアや業界内でも情報が錯綜しているようだが、実際のところ司会の選定はどのようになっているのだろうか。
「当初は綾瀬で確定の雰囲気でしたが、驚異的な『あまちゃんブーム』で局内の意見が変わってきた。局側が希望していた『あまちゃん』続編の制作が不可能になったこともあり、年内で人気を利用し尽くしたいという考えになっている。その流れで能年の紅白司会というサプライズが計画されたようです。しかし、結局はキャリア不足を理由に計画は流れてしまい、綾瀬に確定したと聞いています。能年は当初から企画されていた通り、ゲスト出演になるようです。キョンキョンの出場や“夏ばっぱ”を演じた宮本信子らのゲスト出演の可能性は高いようですから『あまちゃん紅白』になることは間違いないでしょうけどね」(芸能関係者)
紅組の司会は情報が入り乱れているが、白組の司会は4年連続で嵐が務めるとの見方で全メディアが一致している。もはや嵐は定番の存在になっているだけに、紅組の司会こそが今年のNHKの顔といえるだろう。
例年通りであれば、司会者の発表は10月中旬ごろ。果たして、能年説を推している『文春』が正しいのか、綾瀬説を報じているスポーツ紙が正しいのか。その答えは数週間のうちに出ることになるだろう。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)