8月にAKB48を卒業した秋元才加が、来年公開の映画『奴隷区 僕と23人の奴隷』で俳優の本郷奏多とダブル主演することが明らかとなった。同映画の原作は、小説投稿サイト「E☆エブリスタ」で1600万アクセスを記録した小説。漫画化された後に今回の実写化が実現した人気作品だ。
物語は、勝負に勝つと相手を奴隷にすることができる機械「SCM」を手に入れた人間たちが心理戦を繰り広げるというもの。少し前までアイドルだった秋元が、一風変わった“奴隷もの”に主演するということになるが、秋元本人は「(壇蜜主演の)映画『私の奴隷になりなさい』を見て『奴隷もほしいし、奴隷になってみたい』と思っていたところにこの話をいただいた」と、SMに憧れているともとれる発言をしている。合わせて、劇中での喫煙シーンの写真も公開されたが、ネット上ではタバコを吸っている姿が「アイドル時代にはありえなかったけど、むしろいい」「思った以上に似合うね」などの声が上がっている。
AKB48卒業時には「樹木希林さんのような女優さんになりたい」と将来の目標を語った秋元。「殺人鬼や娼婦のような、絶対にアイドルがやらないような役に挑戦したい」とも意気込んでいただけに、まずはその第一歩というところだろうか。
「7月から8月にかけて、AKBでは秋元をはじめ主要メンバーの卒業が相次ぎました。板野はムック本でセミヌードを公開したり、バラエティ番組で”キラキラすぎる”自宅を公開したりと話題になっていて、篠田はプロデューサー兼デザイナーを務めるファッションブランド「ricori」が1店舗閉鎖しましたが、拡大を狙っているともいわれています。しかし、卒業後も一番仕事に恵まれているのは秋元ではないでしょうか。秋元はもともとミュージカルや舞台の仕事が多い芸達者で、来年2月からは三谷幸喜の舞台『国民の映画』にも出演が決定しています。三谷は気に入った役者を連続して起用する傾向があるので、秋元もこれを機に『三谷組』となる可能性も。近い将来、三谷が監督を務める映画にも出演する機会があるかもしれませんね」(芸能ライター)
前途洋洋といった感じの秋元だが、AKB時代はそこまで恵まれていたわけではなかった。ファンの間ではSNH48の宮澤佐江とともに“ツインタワー”と呼ばれるなど、目立つのはその長身(166cm)やサバサバした男前キャラであることがほとんど。卒業公演では「ゴリラ」と呼ばれることにちなんでゴリラの衣装で登場、差し入れにバナナを配るなどのパフォーマンスを見せたが、大島優子が「あの人、異端児っぽかった」と語ったこともあるように、アイドル性という意味では決して高くなかった。アイドルを卒業し、女優業も順調で、さまざまな仕事のオファーが増加している秋元だが、今後はどういった仕事が考えられるのだろうか。
「卒業後のイベントで峰不二子のコスプレを見せたように、もともと大人っぽい秋元はセクシー路線の芽もある。以前には鍛え上げられた腹筋をTwitterでアップして話題になりましたが、東京マラソンを完走するなど“肉体派”の一面もあるので、アクション系女優としての姿も見てみたいと思わせます。また、以前ラジオ番組の企画で“人間を花粉症にしたがる花粉”という奇妙な設定の役を声だけで演じ切り、ネット上で『うますぎる』と絶賛されていました。こういった、当然ながら正解なんてないものに物おじせずに挑戦し、なおかつ魅了できるというのは十二分に才能だと思います。是非とも声の仕事にも本格的に挑戦してもらいたいですね」(同)
秋元は以前のインタビューで「自分の殻を破って、いろんな意味で周囲の期待を裏切っていける女優になれたらいいなと思います」と目指す女優像を語っている。今後の活躍しだいでは、「元AKB」という肩書きが最初に外れる卒業生になるのかもしれない。
(文=津本ひろとし)