2011年6月に45歳年下の一般人女性と結婚したことで話題騒然となった、ザ・ドリフターズの加藤茶(70)。芸能界でも異例の“45歳差婚”ともなれば、その夫婦生活に注目が集まるのも自然だが、古希を迎えた加藤の生活が順風満帆かは疑問視する見方もある。ブログに投稿される写真の「やつれ具合」などから、インターネット上には加藤の健康を心配する声も多い。
また、子どものいない新婚生活には不必要に思われる高額な(数百万円とも)10人掛けのソファーを購入したり、「妻の友人」だという若い男女が夫妻の居宅をひっきりなしに押しかけている様子も公開され、交友関係の豊富な若妻との生活費、そして前妻への生活費の不払いを巡る訴訟費用の捻出のために営業の仕事に奔走するなど、年齢にふさわしくない苦労をしているとの報道もある。
新妻にも収入はあるようだが、妻の経営するアクサセリー通販サイト「P.E.」の宣伝が加藤のブログに毎回のように掲載されるなど、加藤の芸能活動に大きく依存した形となっている。
そんな加藤茶が17日の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演し、06年に緊急入院した大動脈解離という大病を乗り越えた話の後、夫婦の生活について語った。
「血圧は、上が137、下が60くらいで、本当に健康体です。(妻が)バランスの良い食事を作ってくれて。(昔は)死んだら死んだでいいやと思っていたんですが、(今は)カミさんのために、一日でも長く生きていこうと思っています」
加藤が前回『徹子の部屋』に出演したのは、再婚から3か月目の2011年9月16日。そこでは、朝からステーキを食べるなど、前妻と離婚後の荒れた一人暮らしの様子について語っていた。それだけに、バランスの良い食生活ができて体調が改善したならば、加藤にとっても、活躍を望むファンにとっても何よりの報せだろう。ただしこれは、加藤の現在の食生活について、ネットユーザーから「妻に脂っこいものばかり食べさせられている」と批判されていることを念頭においたものかもしれない。その後も20代妻との「ノロケ話」は続き、番組に寄せられた妻からのコメントも、「夫として100点」「笑顔でいつも接してくれる」など、心温まるものばかりだった。
前回の出演に引き続き、一貫して妻を良妻として絶賛した加藤。しかし、妻とのエピソードを語る加藤の面持ちは、かつて『8時だョ!全員集合』(TBS系)や『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』(TBS系)などのヒット番組で毎夜日本中を沸かせた「笑いの巨星」とは思えないほど落ち着いたものだった。
これについて、テレビウォッチャーの女性は話す。
「疲れているっていうか、何かをこらえているような表情に見えなくもないですよね。加トちゃんって、こんなにテンションが低かったっけ、っていう。トークの内容も、ネットで生じているさまざまな疑惑を取り繕うような感じだし」
番組ではほかにも、ザ・ドリフターズの3代目リーダーであった故・いかりや長介さんや、現在の妻との披露宴の司会も務めたコメディアンの故・小野ヤスシさんとのエピソードにも触れるなど、トークの内容はどこか「死」を意識したものだった。新妻との「ノロケ話」を語ったときと同じ物静かな表情のまま、長介さんや小野さんとの思い出を偲んだ。
「新居には義弟が居候しているというウワサもあるし、ほぼ毎日テンションの高い若者たちに囲まれている加トちゃんのストレスは相当なモノだと想像できます。それだけに、『一日でも長く生きていこう』っていう言葉には、もしかしたら、『ここで死んでなるものか』っていう、ウラの意味があるのかもしれませんね…」(前出・テレビウォッチャーの女性)
テレビ画面の向こうでは元気一杯のギャグでお茶の間を沸かせてほしい。そして家に帰れば、健康な食事を摂って、くつろげる場所で存分に仕事の疲れを休めてほしい。ファンであれば、お笑いのスターであり、大病を経験したお年寄りでもある加藤茶に、そんなことを望まずにはいられない。
(文=是枝 純)