人気司会者・みのもんた(69)に引退危機が迫っている。みのは日本テレビ社員の御法川(みのりかわ)雄斗容疑者(31)が窃盗未遂容疑で逮捕されたことを受けて13日、所属事務所を通じてマスコミ各社にファクスで報道番組出演を自粛すると発表した。
みのはファクスで「私の次男の逮捕に関し世間を大変お騒がせした事について、大変申し訳なく思っております」」などと謝罪し、番組出演について「報道に携わる人間として、その公正を守る意味でも報道番組への出演を自粛させていただくことにいたしました」と報告。司会を務めている『みのもんたの朝ズバッ!』(TBS系)の公式サイトでも「みのもんた氏から『みのもんたの朝ズバッ!』の出演を自粛したい旨の申し入れがあり、これを了解致しました」と説明されており、当面の出演見合わせが決定した。セクハラ騒動に次男逮捕と相次ぐ不祥事に追い詰められた格好だが、業界内では「このまま引退するのでは」との憶測が飛び交っている。
9日から今年2度目の夏休みに入って「朝ズバッ!」を休んでいたみの。TBS側は「予定通りの休み」としているが、関係者によると急に決まったといい、ネット上では「次男の逮捕を予期していたのでは」との噂されていた。8月に事件が起きたにもかかわらず、逮捕まで1カ月もかかったのも、みのの休暇に合わせて警察が逮捕のタイミングを融通したのではないかといわれているようだ。みのは16日から復帰する予定だったが、世間の目の厳しさを痛感したのか、番組出演自粛を決定したようだ。
本来ならば、もう立派な大人である次男の逮捕の責任をとる必要はないのかもしれないが、時期が時期である。自身のセクハラ疑惑も収まらないうちに身内の不祥事が発覚したのはイメージ的に痛すぎたといえる。TBS局内では出演自粛にとどまらず、このままみのを降板させるべきとの意見が上がり始めているようだ。
「これまでは『数字を持っている』ということで、セクハラや経営する水道会社の談合事件などの不祥事があってもTBSは不問にしてきました。しかし、現在の朝の情報番組の中ではNHKの『あさイチ』がトップで、フジテレビの『めざましテレビ』、日本テレビの『ZIP!』の順で強く、みのの『朝ズバッ!』は下位争いをしている程度。にもかかわらず、TBSはみのに年間で4億円近いギャラを払っている。司会を若くて新鮮な人材に代えて、ギャラを抑えてリニューアルすべきという意見は以前から局内で出ていたんです。日テレでは、みのが20年以上も続けていた『午後は○○おもいッきりテレビ』の枠を切って、ギャラ削減に成功しました。TBSにしてみれば『日テレがやったならウチでも…』と考えるのは当然。そんな中で今回の不祥事連発があり、局内では『このままみのさんを年内で切ろう!』『今しかない』という声が高まっています」(テレビ局関係者)
日テレ社員になった次男と同じく、TBSにはみのの長男が“コネ入社”しており、いってみればズブズブの関係。なかなか断ち切りづらい関係だからこそ、今しかないという声が出るのもうなずける。
みのはバラエティー番組『秘密のケンミンSHOW』(日本テレビ系)にもレギュラー出演しており、そちらの去就も注目される。報道番組ではないのだから出演は継続する可能性が高いと思われたが、バラエティーでも想像以上に「反みの派」が多いという。
「ナインティナインやロンドンブーツ1号2号の田村淳がセクハラ騒動を糾弾したように、バラエティーの現場でも、みのの存在を快く思っていない人間が意外と多い。司会をしてもカンペを読むだけで、朝まで飲んで現場に現れ、本番中も起きているのか寝ているのか分からない時がある。芸人や若手タレントを見下しており、彼らがボケたりコメントをしてもロクに拾わないことも多々あります。それなのに高額ギャラを持っていくんですから、嫌われるのは当然です。スタッフからも嫌われており、みのを擁護しようとする人は現場では誰もいませんね」(芸能関係者)
マイナス要素はこれらのスキャンダルだけでなく、暴力団組長が代表を務める民族派団体のサイトで「みのもんたが街宣をかけられた時に仲裁に入った」と暴露されており、ヤクザとの関係もささやかれている。高額ギャラがネックになっていたところにセクハラ騒動、次男逮捕と不祥事が続き、暴力団との関係まで問題視されれば完全に終わりだ。
現在、TBSには「やめさせろ」といった苦情が殺到しており、みの本人からの出演自粛を受けて上層部が緊急会議を開くなどてんやわんやの状態。TBSが今後どのような判断を下すのかは不透明だが、少なくとも今までのように“見て見ぬふり”はできなくなった。もしこのまま「朝ズバッ!」降板となれば、世間体を気にするタイプだというみのは「このまま全番組を降りて引退する可能性が高い」(業界関係者)という見方もあり、島田紳助以来の引退劇になる可能性もある。
長年テレビ界のトップに君臨してきたみのだが、ついに年貢の納め時になるのだろうか。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)