【現役セックスワーカーの素顔と本音】コンパニオン発、芸者経由のデリヘル嬢・前編

※イメージ画像 photo by np&djjewell from flickr

 前回のI子(https://www.menscyzo.com/2013/07/post_6169.html)に続いて、今回登場するJ子も、風俗デビューは今年に入ってからとのこと。年齢は40歳、これまた遅咲きの風俗嬢である。

 J子が生まれたのは山梨県。東京から特急で1時間半ほどの距離にある地方都市だ。

「姉と弟の3人きょうだいでした。真ん中っ子ってほっとかれちゃうって言いますけど、うちの場合は父親が厳しい人で…」

 悪さをすると、女の子でも容赦なく殴られた。悪さといっても、自宅の電話で友達とおしゃべりした程度。殴られた痕があまりにも酷くて、学校の教師から親に対して「何かあったんですか?」と連絡がくるほどだった。

 厳しすぎる家庭環境の中、意外にもJ子は早熟だった。ロストヴァージンは中学1年の時、相手は姉の男友達だったが…。

「いま思えば、相手男性は包茎だったんでしょうね。私も痛かったんですけど相手も痛かったみたいで、散々な初体験でしたよ(笑)」

 包茎男性との散々な初体験から、セックスって実は気持ち良いかもと思えたのが2人目とのセックス。同じく中学1年の時で、相手は高校1年生だった。

「彼の部屋は、地元の不良の溜まり場になっていました。ちょうどその日は、私が恐喝事件を起こして警察のお世話になっちゃって、ムシャクシャしていて家にも帰りたくなかったので、彼の部屋に行ったんですよ」

 たまたまいつもの不良メンバーがおらず、彼と2人きりに。なりゆきでJ子はセックスをする。この時初めて、濡れるという感覚がわかった。初体験の包茎男性とは全然違った。中学1年、2人目でセックスの気持ち良さを知ったJ子。なんとも早熟な少女だ。

 中学2年に入ると、J子の生活は一変する。すでに自立していた姉を頼り、家を出る決意をしたのだ。厳しい父親への反発心からだった。この時期、J子はコンパニオンにスカウトされる。声をかけてきたのは、なんと同級生の母親だった。

「J子ちゃんはオトナっぽく見えるから大丈夫よと言われて(笑)」

 明るい性格のJ子に、コンパニオンの仕事は合っていた。その後、芸者に転身。置屋の女将が新たに店を始めるというので、その店の雇われママになった。その飲み屋には、女将の夫が連れてきた職人男性も、雇われマスターとして携わっていた。やがて二人は男女の仲になり、1人目の子どもを出産。19歳の時だった。

「できちゃった結婚とはいえ、ダンナのことは大好きでしたね。本業が職人なので、仕事仲間を連れてしょっちゅう家で飲み会していたんですけど、頑張って手料理作っていましたよ」

 翌年、成人式には2人目の子どもがお腹の中にいた。なお、子育て中も水商売は続けた。専業主婦になって家庭に入るよりも、外で働くほうが性に合っていたようだ。

 3人目を授かったのは24歳の時。

「この頃はセックスレスになっていて、たまたま1回した時に授かっちゃったみたいなんです。なので夫は、『本当に俺の子どもか?』って怪しんでいましたね」

 本当に浮気はしていなかったので、夫の言葉に傷ついた。しかし夫は、懐疑心からかJ子のお腹に灰皿を投げつけるなど、乱暴な態度をとるようになる。

 無事に出産したものの、夫婦仲がこじれたことから精神的に辛くなり、J子はキッチンドリンカーになる。家事をしながらも酒が手放せない日々。自殺未遂も数回あった。それでも、子どもたちのために離婚は避けてきた。しかし、子どもたちからの「お母さん、もういいよ」という言葉がきっかけで、15年の結婚生活に終止符を打つこととなった。今から5年前のことである。
後編に続く(※2013年9月18日公開予定)
(文=菊池 美佳子)

【現役セックスワーカーの素顔と本音】バックナンバー

第9回銀行員発、トラック運転手経由のデリヘル嬢
第8回援交発、ホテヘル経由の手コキ嬢
第7回ハプニングバー店員発、ヘルス嬢経由のメンズエステ嬢
第6回「初体験は小2」ピンサロ出身のホテヘル嬢
第5話ヌードモデル発、OL経由のホテヘル嬢
第4話バツイチホテトル嬢のセックス観
第3話探偵ときどきソープ嬢
第2話AV嬢発、デートクラブ経由の手コキ嬢
第1話援交発、スナック経由のヘルス嬢

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