同番組をめぐっては、出演者の高額ギャラ疑惑も批判の的になっていた。一部メディアで「嵐のギャラ5000万円」「マラソンランナーの大島は1000万円」などと報じられ、日テレとジャニーズ事務所が「嵐はボランティアで参加」と報道を否定する異例のコメントを発表する事態も起きた。しかし、出演者にギャラが出ていることは周知の事実であり、一部では「愛は地球を救う」ではなく「愛は芸能人を救う」とも揶揄されている。
番組内のチャレンジ企画についても「障害者を見せものにしてカネを集めようとしている」との批判があり、わざわざ“芸”をさせるようなマネをせずとも、真摯に障害者の現状をリポートすれば寄付は集まるのではないかとの指摘もある。
「業界内でも、24時間テレビを純粋なチャリティー番組と思ってる人間はいません。出演者のギャラだけでなく、広告代理店やスポンサー企業、芸能事務所などの様々な“利権”が絡み合った営利番組になっている。障害者たちは、そのダシに使われているといっても過言ではない。日テレも莫大な広告収入を得ているため、自浄作用は全く期待できません。視聴者が離れていけば日テレ側も問題を認識するでしょうが、結局は数字が落ちてませんから今後も“偽善番組”として続いていくでしょう」(芸能関係者)
とはいえ、批判がありながらも毎年最終的に10億円以上の募金を集めている同番組。「やらない善より、やる偽善」という言葉もあるが、利権にまみれたいびつなチャリティー番組であっても続けていくことに意義があるのだろうか。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)