モーニング娘。、℃-uteの妹分ユニットJuice=Juiceメンバー脱退騒動 その生々しすぎる脱退理由とは

※イメージ画像:『五月雨美女がさ乱れる』Juice=Juice/UP-FRONTWORKS

 モーニング娘。が、約10年ぶりにシングル初週売り上げ10万枚やオリコン連続1位獲得を達成したり、℃-ute・Berryz工房が初めてとなる武道館公演を発表したりと、最近往時の活気を取り戻しつつあるハロープロジェクト。そんな勢いをそぐような衝撃的なニュースが事務所から発表されたのは、今月上旬の事。今年結成されたばかりの新グループJuice=Juiceから、メンバー大塚愛菜の脱退が伝えられたのだ。

 Juice=Juiceは4月にデビューシングルがインディーズで発売されたばかりの新人であり、まだ世間一般に知名度が浸透しているとは言えない。しかしハロープロジェクトではスマイレージ結成約4年ぶりの新ユニット、またメンバーの大半が、これまでもコンサートなどでバックダンサーなどを務め、馴染みのあるハロプロ研修生を中心だったこともあり、ハロヲタと呼ばれる熱心なファンたちの思い入れは大きい。

 メンバーは、コケティッシュな魅力と抜群の歌唱力で以前から一部ファンの間では次世代ハロプロを牽引する逸材と言われ続けていた宮本佳林、映画出演歴もありソウルフルな歌声が絶品な高木紗友希、中学生とは思えぬ大人びた表情の美少女・植村あかり、カラオケコンテスト経由で事務所入りしたクールビューティ金澤朋子、メンバー最年長ながらおっとりした癒し系・宮崎由加、そこに今回脱退が決った大塚愛菜の6名。

 大塚は現在のモーニング娘。のエース鞘師里保をはじめとする9期オーディションで最終候補生に選ばれるも惜しくも落選。その後研修生としデビューの機会を伺っていた。下膨れで愛嬌のあるタヌキ系の顔立ちだが芯は強いタイプ。時には着ているウエアが脱げそうになるほどエネルギッシュなダンス、そしてややメタリックで耳に残る歌声を持ち、デビューシングルでは最初の歌い出しパートを担当し、プロデューサーつんく♂からの評価も高かった。また研修期間の長い宮本・高木と、事務所入りして間もない他の3人を繋ぐブリッジ的な存在でもあった。

 インディーズで3枚のシングルを発売、6月中旬に池袋のオープンスペースで開かれたイベントにも多くのファンが駆けつけ、サプライズでメジャーデビューの決定が報告されると、場内は割れんばかりの拍手が鳴り響き、歓喜の涙をこぼすメンバーの姿も観られた。いよいよこれからと、ファン、そして恐らくメンバーも、さらなる飛躍に向け胸を高鳴らせていた時に、突如の脱退報告は、冷や水を浴びせるものだった。

 しかも脱退理由は下記の通り、メンバーの家族と事務所が契約条件で揉めたことをはっきり伝える生々しいものだった。

「大塚愛菜 本人並びにご家族と契約に関しての協議を重ねてまいりましたが、残念ながら契約条件で合意に達するに至らず、ご家族からの契約辞退の申入れもあった為、7月5日をもって大塚愛菜はJuice=Juice及び、ハロプロ研修生から脱退することとなりました」(引用元 オフィシャルファンクラブウェブサイト http://www.up-fc.jp/helloproject/news_Info.php?id=4775)

 発表と同時にネット掲示板やツイッターでは「契約条件って 金かやっぱり」「金の亡者の親が娘の夢潰すとか笑えないわ」「親のせいで泣いたりしてるんだろうな 親が子供の人生邪魔すんなや」「契約が合わないって金だろ100%」など、大塚の親をなじるコメントが殺到。さらにこのような脱退理由を公にした事務所に対する不信感を書き連ねる人間も多くいた。中には「矢口が降りた番組やCMの違約金の支払いで、事務所に金がないせい」などという邪推も書かれる始末。

 「契約条件」が給与待遇とイコールで結びつくものではないものの、そう勘ぐられても仕方のない内容なのは確か。しかし研修生として数年間事務所に関わっていた大塚家が、待遇に過度な期待をしていたとは考えにくい。また薄給や持ち出しになることが大半で、中には奴隷制度さながらの酷い搾取を行なったり、意に沿わない児童ポルノ紛いの仕事を強要する事務所も珍しくない中、ハロープロジェクトを運営するアップフロントプロモーションは、比較的良心的な会社であると言われており、親と事務所間でどのような軋轢が有ったのかは藪の中。

 いずれにせよ夢に向かって突き進んできた一人の少女が、大人の事情で、姿を消してしまった痛ましさがのみが残る、何とも後味の悪い脱退劇であった。
(文=ピーピング・トム・ソーヤ)

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