25日、タレント、ローラの実父であるバングラデシュ国籍のジュリップ・エイエスエイ・アル氏(53)に対し、警視庁が詐欺容疑での逮捕状を取ったと報じられた。同日、国民健康保険料の海外療養費をだまし取ったとして、バングラデシュ国籍の調理師、アミン・ショリフ被告(45・詐欺未遂などで起訴)を逮捕したほか、同手口で海外療養費を詐取しようとした疑いで、同国籍の3名も逮捕されている。ショリフ被告は2008年12月~2009年1月、バングラデシュの病院で心臓病の診療を受けたとする虚偽の申請書を世田谷区役所に提出し、海外療養費約87万円をだましとっていた疑いがある。ジュリップ容疑者はこの詐欺の指南役で、ショリフ被告がだまし取った療養費の半額をうけとっていたとみられている。一部報道によれば捜査員からの電話に対しジュリップ容疑者は「知らない。はめられた」と語っているという。昨年8月にバングラデシュに出国したままであるため、警視庁は国際刑事警察機構(ICPO)を通じて捜査協力を依頼したと発表しているが、27日現在、逮捕の報はまだない。今回の逮捕容疑は87万円の詐取についてだが、グループ全体で1000万円以上の金額をだまし取っていた可能性が高いという。
同じく25日、ローラの所属事務所とローラはそれぞれ「ローラ本人はまったく把握しておらず、大変ショックを受けております」、「今日ニュースでみてとてもびっくりしました。父がご迷惑をおかけしてすみませんでした。とてもかなしいです。本当にごめんなさい。」とコメントを発表した。
このショッキングなニュースを受け、ネット上ではまさに炎上の騒ぎとなっており、とくにローラ自身が昨年7月から今年3月まで、東京都の国民健康保険料納付を呼びかけるポスターのキャラクターを務めていた事から、批判はさらに高まっているようだ。「健康保険料納めてね! パパの収入源だから」とこれを揶揄する声や、「父親が日本の納税者から盗んだお金を、ローラのギャラで弁済しなさい」などローラへ責任を問う声、「もう素直に笑えない」「犯罪者の娘は公共の場へ姿を現すな」など芸能活動を続けることへの批判の声など、実にさまざまである。その一方で「本人に責任がないことで叩くなよ」という声も見られる。
これについて、さまぁ~ずの三村マサカズが後者の声の流れを汲みTwitterで発言した。他のユーザーからの「おい三村!ローラ頼むぞ!」というツイートを受けて「任せろ!大丈夫だよ。ばたばたしなくても」とツイート、さらに別のユーザーからの意見に答える形で「子供の不祥事は親の責任もあるけど、親の不祥事を子供が背負うのはきつすぎると思います」といったツイートを続けて行った事から、さらなる炎上騒ぎとなった。
ネット上では「この三村も早くボロ出さないかな」といった意見や「三村が正しい」といった意見が混在し、今回の発言に対して賛否両論噴出する状況となっている。
「ネットではローラに弁済しなさいという声もありますが、刑事裁判の場では、父親が犯したとされる罪について子どもが尻拭いをするケースもあります。詐欺のように金銭的な被害が生じている事件では、どれだけ被害回復に努めたかということが刑を決める上でも注目されますから、当の本人である父親にその能力がなければ、娘であるローラに白羽の矢が立つでしょう。父に請われて弁済に奔走することになるかもしれません」(司法記者)
仮にローラが弁済することになったとしても、仕事で金銭を得なければそれも不可能。肝心の今後の芸能活動について、不安視する声もある。
「ローラの天真爛漫で明るいキャラクターは、今回の“組織的な犯罪”とギャップがありすぎて、これまで通りにテレビでおどけていたとしても、やはり視聴者には今回の事件が陰を落とす事になります。本人が行ったことではないというのは分かりますし、CMのスポンサーも現段階ではローラの降板を発表してはおらず、これまで通り仕事を続けるつもりではあるのでしょうが、やはり、世間が落ち着くまではローラのキャスティングを控えようとする動きもこれから出てくるのかもしれません」(芸能ライター)
ジュリップ容疑者がこのまま日本に戻らず逮捕されないままの状態が続けば、逮捕に応じる意志がない、とみなされ、その世間的な印象はさらに悪化するおそれがある。これによりローラの仕事にもさらに悪影響が生じる可能性もあるだろう。娘の将来を思うか、逮捕を先延ばしにするか。ジュリップ容疑者の行動ひとつにローラの芸能人生命がかかっているともいえるのではないだろうか。
(文=近藤チカゲ)