【円山町テレビ放談】

篠原涼子のドラマが「確かにエロい」!? 揺れるバストよりも男のアレが…

※イメージ画像:フジテレビ系
『ラスト・シンデレラ』より

 11日に放送スタートした連続ドラマ『ラスト・シンデレラ』(フジテレビ系)。主演は昨年2月に第二子を出産した篠原涼子(39)で、犬猿の仲の相手役に藤木直人(40)、カワイイ年下男子に三浦春馬(23)が配されている。このドラマ、「ちょっとエッチな大人の恋物語」をキャッチコピーにしているだけあって確かにちょっぴりエロかった。だがエロ以外のウリを感じられないドラマでもあり、視聴者の評価もわかれている。

 第一話のストーリーを簡単に説明すると、

●周囲に「オッサン女子」と嘲笑される39歳で独身の美容師・桜(篠原)はアゴにヒゲが生えた
●桜の勤務先に新たにやってきた超男尊女卑価値観のイケメン店長・凛太郎(藤木)とやたらに口喧嘩する桜
●親友のセックス大好き女・志麻(飯島直子)や良妻賢母・美樹(大塚寧々)と健康ランドで「セックスしたいよね~」と女子会
●凛太郎を恋慕う美女・千代子(菜々緒)の嫉妬からくる策略で合コンパーティーに参加した桜は、プロのBMXライダー広斗(三浦)とセックスしてしまい…

 筋書きだけを示せば「ありがちなフジらしいラブコメ」。現代女性たちのリアルな姿を中心に、それを取り巻く人たちのさまざまな人間模様を描いたラブコメディー…との触れ込みだったが、「どこか別のメディアで聞いたようなセリフ」の応酬ばかりで、これをリアルと言い切ってしまうのはあまりに陳腐なものだった。初回視聴率は13.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とまずまずの滑り出しだったが、二話以降も二桁をキープできるかどうか…。

 篠原演じる桜は、いわゆる「おひとりさま」「負け犬」「オヤジギャル(死語)」、そして「オッサン化女子」。この時点ですでに手垢がつきすぎた素材なのだが、「ぶへーっくしょい~」と豪快にクシャミをしたり、「ったくよぉ、まったくやんなっちゃうなあこりゃ」「よっこいしょ」「どっこらしょーいち」といちいち年寄りじみた発言をしたり、あまりにも「女性らしくあること」に気をつかわない役柄だ。外見や性格どうこうよりも、桜の態度には単純に引く。この桜を「可愛げがない」「恥じらいもない」と罵倒する凛太郎のセリフも、2ちゃんねるからそのまま引用したかのようなコピペ風で薄っぺらいことこの上ない。

 さらに飯島演じるバツイチの肉食オバサン・志麻は「男のいない人生なんて楽しい?」「ねえ桜~、ためしにやってみたらあ? セッ・ク・ス」「日本の女は受け身すぎだよ」「男は普段はおしとやかだけどベッドでは豹変する女が大好きだよ。ドラマ仕立てのAV見すぎだっつーの」「そもそも男は女のことなんてなーんにもわかってないんだから」と、これまた女性向けメディアで使い古されたようなセリフをこれでもかと繰り出す。しかも志麻は出会ってすぐの可愛い年下男子を即トイレに連れ込みハメハメ(このシーンが2度もある)するだけに飽き足らず、親友・美樹の夫(遠藤章造)まで誘惑してベッドイン。いくらかつて日本で『SEX and the CITY』が大流行したとはいえ、いまどきここまで貞操のない妙齢女性の姿を見せつけられてもしらけるだけだ。

 飯島直子が色気をふりまくシーンや遠藤との濃厚キス、まるでエステのCMのようなオープニングムービーでの篠原の豊乳、ラストシーンでの半裸の篠原、ゆるい部屋着でちょっと動くたびに篠原の胸がユサユサ…などなど、視覚的に「エッチ」な要素はたくさんあるものの、男性視聴者がこれを見て「エロくていいねえ~ムホホ」となることはまずないだろう。ひたすらサカッている飯島と、合コンパーティーで酒を飲み過ぎてボーイ相手にクダをまくどう見ても「ブス」な篠原の役柄は、ただただイタい。

 唯一「エロい!!」と視聴者を興奮させたのは、おそらく三浦春馬だ(※ただし女性視聴者に限る)。菜々緒の命令で篠原に近付き、彼女に交際を迫る無邪気で可愛い美青年役の三浦は、女性が思わず「キャー!!」と赤面して床に倒れ込むような胸キュンテクを次々に叩き込み、無駄な贅肉のない美しく白い胸や尻、背中、長い手脚を惜しげもなくさらして濡れ場に挑戦している。はっきり言えば、脱ぎ要員だ。だが、すでに俳優としての実績を積んでいる三浦だが、朝ドラでブレイクした綾野剛のように、この作品は彼のターニングポイントとなり、大ブレイクにつながることだろう。

 ネット上にあふれる視聴者の声を拾ってみると、「おばさんの妄想を見てるのは痛々しい」「ババアが勘違いするようなドラマ作るな」「同じ女でも見ていてこっぱずかしい」「篠原涼子の無駄遣いだった 」と批判的な意見が目立つ中で、「三浦春馬がセクシー」「王子様みたいでカッコよすぎ」と、早くも「イケメンを愛でるドラマ」として楽しんでいる人も。

 結論、『ラスト・シンデレラ』は女性が三浦春馬のセクシーボディを楽しむドラマであり、飯島直子や篠原涼子に興奮はできなそうだ。
(文=ヒポポ照子)

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