男女ともに好感度が高く、あらゆる調査で「好きな女優」ナンバーワンに選ばれるほどの人気者・綾瀬はるか(27)を主演に据えたNHK大河ドラマ『八重の桜』が、思わぬ苦戦を強いられている。初回平均視聴率は21.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と好スタートだったものの、以降はズルズルと下降線をたどり15%台にまで落ち込むと、10日放送された第10話ではなんと12.6%にまで急落してしまった。
「これでは一桁視聴率を記録してしまった『平清盛』の二の舞になりかねない。『清盛』ですら、第10話の段階ではまだ13%を切っていなかった。綾瀬の全力疾走シーンで豊満な胸が揺れに揺れることが期待されたり、西島秀俊の筋肉美が話題になるなどしたが、結局『来週も絶対に見よう』と思わせるほどストーリーが面白くなければ視聴者はついてこない。ただ、WBCが大変な盛り上がりを見せている中で、健闘しているほうだという声も聞こえる」(テレビ局関係者)
WBCは大盛り上がりで、10日夜に放送された2次ラウンド・日本vsオランダ戦は34.4%もの高視聴率を記録。裏番組は軒並み苦戦を強いられ、『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)は11.2%、『大改造!! 劇的ビフォーアフター』(テレビ朝日系)は8.6%、『ほこ×たて』(フジテレビ系)は8.7%だった。確かにその中では、『八重の桜』は健闘したと言えるだろう。ちなみにWBC中継後に続けて放送された『とんび』(TBS系)は視聴者がそのまま移行したのか、18.3%と前週より6ポイント近く上昇した。
「綾瀬だけでなく、主婦層人気の高いとされる長谷川博己や西島秀俊、綾野剛ら俳優陣の魅力だけでは、高視聴率には結びつかない。10日の放送内容は、人気の高い新撰組のエピソード『池田屋事件』がメインでしたし、“録画率”は低くはないのでしょうが…。来週の放送も、WBCの決勝ラウンドと重なるため、このままでは、早くも一桁台に突入してしまいかねません。現場の士気は高いものの、上層部はもう成す術はないのかと頭を抱えていますよ」(前同)
放送スタート前には散々話題になった「綾瀬のおっぱい揺れシーン」は封印されており、これを解禁すれば多少は伸びるともいわれる。しかしその戦略には綾瀬を超好感度女優に育て上げたホリプロが首を縦に振らないようだ。
「ノーブラの乳が揺れまくる、なんて前評判でしたが、実際にはサラシを巻いてがっちりガードしてますからね。大手企業のCMに数多く出演している清楚イメージの彼女が、今さらグラビア新人時代のような安易な露出をすることは望めない。そもそも、おっぱい目当てでチャンネルを合わせる男性視聴者層を獲得しようと躍起になるよりは、女性視聴者層のイケメン需要を見込んで制作した方が確実だと考えての西島・長谷川・綾野起用だったのでは。残念ながら新規ファン獲得を狙ってそうした旬の俳優を起用しすぎたことが、大河ファンに敬遠される要因になったという見方もできます。本来なら、手堅い幕末ファンを固定視聴者にできる内容ですから。今後再び注目を集めるにはやはり何らかの起爆剤も必要になる。『いいモノを作れば評判は良くなる』と信じて粛々とやっていくだけでは、“第二の清盛”現象を避けられないと思います」(芸能記者)
次週もなんとか10%台を維持し、物語が盛り上がる4月以降まで視聴者をつなぎとめて再び20%の大台へのせたいところだろうが、そううまくコトは運ばなそうだ。
※一部誤字を修正しました。