右『柏木由紀 Love Letter』リバプール
3月7日、SKE48メンバーの秦佐和子が、グループからの卒業を発表した。秦佐和子は「しゃわこ」というニックネームで全国区の人気を集めていたメンバーであり、先日、主力メンバーの大量離脱が発表されたSKEにとっては、追い打ちとなりかねない。ところが、秦の卒業発表は、もう一つ違った衝撃をネット民に与えている。というのも、小木曽汐莉・桑原みずき・平松可奈子・高田志織らが卒業を発表した1月15日、某大型掲示板に次のような書き込みがされていたのだ。
『前に小木曽平松高田小林の卒業リークした者だけどまだ終わりじゃないよ
次は松井R（玲奈）と秦の発表がある』
『秦は声優のオーディション受けたいから
生誕祭くらいの時は両立する考えだったが卒業を決めた
松井Rは事務所決まって役者思考が強い
単独で紅白でれたら卒業という流れだった』
『本当に秦が何で発表しないか分からん
てっきりこのタイミングだと聞いてたのに去年の暮れ
あと須田も運営に話してる
たぶん今年の春くらいに発表』
この書き込みをした人物は自称“事情通”。一時的にファンの間で話題となったが、「1～2週間のうちに秦と松井玲奈の卒業発表がある」という彼の予言ははずれ、悪質なデマとして沈静化していた。ところが、実際に秦が卒業することが明らかになったことで一気に信憑性が増し、ネット上で大きな騒ぎに。これを楽しむかのように、7日、“事情通”は再び掲示板に降臨し、新たな情報を投下した。地下掲示板によくある会話形式なので、簡単にまとめると以下の通りだ。
・SKE48の松井玲奈、須田亜香里、高柳明音も卒業を予定している
・AKB48の柏木由紀、北原里英、秋元才加も年内に卒業予定
・初夏発売が予想される31thシングル曲のセンターは島崎遥香と渡辺麻友
・大島優子は総選挙に出馬予定で、年内の卒業も予定していない
・今年の総選挙には海外からも票が投じられる
・NMB48渡辺美優紀がアニメのタイアップでソロデビュー
メンバーの進退に関係した情報が多く、各人のファンは気が気でないだろう。掲示板を騒然とさせているこのウワサを知ってか知らずか、松井玲奈は8日付のブログで「私にはSKEでかなえたい夢があります」「まだSKEで立っていないステージにも立つつもり」と卒業を否定し、2年連続での紅白出場にも意欲を燃やしている。
一方で、この“情報通”氏の正体に関しても、様々な憶測がある。SKEメンバーと直接つながりのあるヲタ、あるいは親族ではないかという声や、AKSに移籍しなかったピタゴラスプロモーション（過去のSKEメンバーの一時預かり所として機能していた事務所）の人間、運営の圧力でスキャンダルなどの情報を表に出すことができないAKB御用雑誌の記者ではないかなどの声もある。AKSに近い関係者であった場合は、守秘義務違反であるためただでは済まないだろう。とはいえ、地下掲示板によくある「憶測をたくさん並べたらたまたまヒットしただけ」という可能性も捨てきれない。
そもそも、スキャンダルが出て清純派アイドル路線が危うくなった柏木由紀も、ソロ歌手デビューを果たし、昨年チームBのキャプテンを辞めたことで卒業しやすい立場にあり、秋元に関しては元々いつ卒業してもおかしくないだけの「外部仕事の実績」を積み重ねている。つまり、誰でも予想できる「ありえそうなこと」ではあるのだ。
SKEに関して言えば、4月に愛知・日本ガイシホールで行われるコンサートを卒業の場として巣立っていくメンバーが10名以上おり、「この機会を逃したメンバーは当分卒業はできない」（劇場関係者）という。だとすれば、松井玲奈や須田、高柳が4月卒業とならない限り、今年いっぱいは活動を続けてくれると考えてもよさそうである。「初期メンバーがずっと上位に君臨して世代交代が進行しづらいAKBと比べると、SKEは新陳代謝がうまくいっているとも言えますよね」（前同）という声もあり、卒業が一概にファンにとって悲劇的な出来事とは言えないが、応援してきたアイドルの姿をもう見ることもかなわない…というのは確かに悲しい。だからこそ、眉唾ものの情報にもファンは一喜一憂してしまうのだろう。
（文＝潜水亭沈没）