【連載】本多圭のオトコとオンナの芸能恥話

酒井法子、中国映画出演内定の裏に「政治的事情」

※イメージ画像:『碧空の狂詩曲~お市の方外伝~』ワニブックス

芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、芸能界の裏側に横たわるオトコとオンナの深い業を掘り起こします。

 昨年12月に舞台で女優復帰後、具体的な仕事が決まらない酒井法子が、中国市場での本格活動をにらみ、中国映画に出演することに内定したという情報を関係者から入手した。

 酒井は1月8日に、北京で開催された中国大手インターネット会社主催の「ファッションアワード2012」の“アジア・ファッション優秀女優賞”選ばれて北京入りした際に、中国のドラマや映画からオファーが来ていることを明らかにした上で、「チャンスがあれば、中国で仕事がしたい」と語った。関係者によると、「ファッションアワード」の授賞式に招待されたことになっているが、主たる目的は中国での仕事の話し合いだったために、ノーギャラだったという。

 酒井は、昨年末に舞台『碧空の狂詩曲~お市の方外伝~』で女優復帰したが、観客動員数は約7割とお世辞にも成功とはいえない成績だった。しかも、公演中に実弟が脅迫罪で逮捕され、その後、覚せい剤取締法違反容疑で再逮捕されるというアクシデントに見舞われたことで、事件は酒井本人とは無関係ながら、ドラマや映画のスポンサーサイドが難色を示したことで、具体的に仕事が決まっていなかった。

 そんな時に、中国での受賞式の話が持ち上がったようだ。覚せい剤による執行猶予が昨年11月に明けて、約3年以上、芸能界から遠ざかっていた酒井を“注目のスター”として中国本土で担ぎだしたのが、一昨年に酒井を中国の麻薬撲滅キャンペーンにおける“禁毒大使”に指名した「アンダーゼットグループ」の周帆代表だった。周代表はその頃から、酒井の中国復帰に熱心で、酒井の日本の代理人を務めた芸能プロ経営のK氏を通じて、チンギス・ハーンの半生を描いた日中合作映画の出演を打診していたが、尖閣諸島をめぐる問題で日中関係が悪化、映画の話はとん挫した。

 しかし、昨年秋に中国の最高指導者が習近平代表になったことで、事情は変わったようだ。中国共産党幹部の子弟である周代表と習代表は親しい関係にあるために、酒井の映画出演の話が復活したといわれている。「ファッションアワード」の受賞式のために北京入りした酒井は、中国のファンが自身の復帰を歓迎していることを実感。周代表からの映画出演のオファーを内諾したという。もし、実現すれば、中国海軍艦船によるレーダー照射による挑発行為でますます悪化する日中関係において、文化交流の架け橋になるという大義名分が成り立つだけに、日本のファンからクレームがあがることもない。スポンサーサイドのイメージ回復に一役買うだろう。現時点で、中国映画の復帰選択は正解かもしれない。
(文=本多圭)

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