芸能界で仕事をしていれば、誰でもキレイになっていく。プロのメイクアップアーティストの技は人を美しく変えることができるし、カメラに撮られる生活を続けると自然と表情に自信が満ち、肉体も引き締まってくるという。しかしどう見ても「化粧」や「成長」で垢抜けたとは言えないような“激変ぶり”を見せるタレントも少なくはない。
先日、『有吉ジャポン』(TBS系)で西川史子女医が「●●は整形」と暴露して話題となったが、同じ業界内でも「アノ人、絶対ヤッてるわよ」とウワサが広まることはよくあるようだ。もはやデビュー当初とは顔立ちが全然違うとしてお馴染みなのは、ゴシップ歌姫・浜崎あゆみと松田聖子、グラドルから女優に転身した釈由美子、読者モデル出身の押切もえに益若つばさ、12歳で芸能界デビューした辻希美やAKB48の板野友美、ママになった小倉優子などなど。挙げればキリがないほどだが、今回は最近さらに新たな「整形疑惑」が持ち上がっているタレントを検証していこう。
まずはここ数年で大人の色気が増して格段に美人になったと評判の磯山さやか。豊満系のグラビアアイドルとして人気を誇り、多くのグラドルが結婚・出産する中で今も現役のグラビア活動を続けている女神の一人だ。彼女の場合は鼻やアゴに変化は見られないものの、奥二重だった目元がいつの間にか平行二重になり、どことなくぼんやりした顔立ちだったのが、全体のパーツがくっきり目立つ美人顔になったと言われている。同様に、子役時代から活躍している女優の川島海荷も奥二重から平行二重にチェンジしたと先日話題になった。
目元の整形はもはや芸能界では定番中の定番で、タレント側もこっそりやろうという気はないのかもしれない。ハロー!プロジェクトのアイドルグループ・スマイレージの中西香菜は、一昨年の夏に同グループに加入して芸能界デビューを果たしたが、当時は笑うと糸のように細長くなる目がチャームポイントだった。ところが昨秋、唐突に平行二重まぶたになり、あまりにも不自然だとファンは騒然となった。モーニング娘。をはじめとするハロプロアイドル勢は、オーディションの段階から彼女たちに密着してテレビ番組などでその模様を放送するため、加入前ではなく加入後しばらくしてから手を加えるパターンが多かったが、彼女の場合も先輩たちの慣習に従ったようだ。
さらにここ数年で一番「激変」したと言えるかもしれないのが、『朝ズバッ!』(TBS系)でお天気キャスターを務める美馬怜子である。女子アナ帝国と呼ばれる芸能事務所のセント・フォースに所属する彼女は、もともとエキゾチックな顔立ちの美女で目や鼻筋もスッキリした大人っぽい雰囲気を持っていたが、昨年、まるでトリンドル玲奈のような困り顔になり朝から視聴者の度肝を抜いた。板野友美の過剰な涙袋整形は一般女性の間でも大ブームを巻き起こしたが、美馬の下まぶたにも豊満な涙袋がくっきり。普段、『朝ズバッ!』にチャンネルを合わせない層も、昨年秋に放送された『オールスター感謝祭』(同)出演時に彼女の変貌に気付き、「目頭も広げた?」「一回り以上、目が大きくなった」「鼻の付け根部分も高い」などとネット上で論争を呼んでいた。
時代に合わせた「流行顔」というのは確かにあり、今はくっきり二重に蒙古ヒダのない目頭、涙袋や細く高い鼻といったパーツを持ち合わせた顔が人気のようだ。結果的に、美容整形によってそれらを総合的に手に入れたタレントは、皆どこか似たような表情になってしまい個性が埋没してしまう。たとえばグラビアと女優という主戦場はまったく異なるが、共に整形疑惑の根強い杉原杏璃と真木よう子は顔立ちが似ており、今回取り上げた美馬も杉原に近い顔になってしまっている。「個性」が売り物のはずの芸能界で、美を競っているつもりが逆に本来の特徴を失って個性のないタレントになってしまう…そんな本末転倒な事態に陥らないよう、美容整形に興味を持つタレントたちには落ち着いて考えてみてほしいものである。
(文=天秋あゆみ)