もはや限界!? 何を言っても嫌われるキンコン西野

※イメージ画像:『示談交渉人 ゴタ消し DVDBOX』
よしもとアール・アンド・シー

 またもやキングコングの西野亮廣が炎上している。原因は、NMB48の新曲タイトル「北川謙二」をTwitter上で「ふざけたタイトル」と発言したこと。これに対しネットユーザーらは、「面白くない」「消えろ」などとコメントし、相方である梶原雄太が騒がれた生活保護問題と混同してか、「まず金返せ」などという意見も見られる始末。対する西野は、一度は謝罪したものの、「やっぱりフザけたタイトルだと思う」とその謝罪を撤回し、ますます火に油を注ぐ結果となっている。

 西野曰く、そもそも南海キャンディーズの山里亮太がNMB48の新曲タイトル「北川謙二」を「ふざけた」と指摘していたことに始まるという今回の発言。謝罪文の中で、西野は、「アイドルに造詣の深い彼(山里)のそのイジり方が正しいものだとばかり思っておりました」と弁解を述べている。しかしこの弁明も罪を他人に擦り付けるものだとして批判が殺到。何より、他人の言葉を使って、安易にイジろうとした西野の浅はかさが非難を加速させている。

 山里は良くても西野はダメというこの風潮。もはや西野は何を発言してもダメなほどネットユーザーに嫌われている。かつては、ナインティナインの後継として吉本の新時代を担う芸人とまで言われていたキングコング。なぜここまで嫌われてしまったのだろうか。

 2007年12月、西野は自身のブログで2ちゃんねらーを「投げっぱなしの意見をする奴を僕は認めない。(中略)とてもカッコ悪いし、わかりやすく言えばアホだと思う」などと批判して炎上。以降、何を言ってもネットユーザーに叩かれるようになってしまった。さらに、2008年には自身の独演ライブで、酔った客と子供連れの家族を追い出すという事態が発覚し、「何様だ」「お前が決めることじゃない」と散々批判された西野。「赤ん坊が泣き出す事は考えうるワケだから、やはりお笑いのライブに連れて来てはダメなんだよ」「僕はそういう人の神経は疑う」というのが西野の考えだったが、一部のファンの擁護はあったものの、彼の意見が人々を納得させることはなかった。

 そうした状況のためか、2010年7月3日にブログの更新をストップした西野。彼は、そのブログの中で、よく「お笑いの可能性」を語っていた。このブログを見る限り、西野とは、誰よりも「お笑い」に誇りを持ち、芸人としての生き様を考え、その可能性を信じている。しかしその強い信念が、ネットユーザーたちとぶつかってしまう。だからこそ、西野は、炎上をものともしない発言を繰り返すのだ。しかし、そもそも人を笑わすことに人生をかけた芸人が、自分のプライドや信念を笑わせようとしている人に説明する必要があるだろうか。そんなことをしては、誰も笑えない。“オレのやってることってすごいでしょ。面白いでしょ。幸せになるでしょ”と言われた後では、どんな面白いネタも興ざめに決まっている。もし、西野が芸人の地位向上や芸人の素晴らしさを訴えたいのなら、自らは芸人という身分を捨てる必要がある。それでも芸人を続ける西野に、ネットユーザーらは強い不快感を抱くのだろう。

 11月中旬には、株式会社ドワンゴおよびニワンゴが運営するウェブサービス「ブロマガ」での有料配信での復活が決まっているという西野のブログ。有料ということで、大きな炎上は免れるだろうが、元祖炎上王のブログは、どんな過激でナルシストな発言が出るかと大いに注目を集めている。『はねるのトびら』(フジテレビ系)が終了し、全国区の番組を失ったキングコング。生活保護騒動で著しくイメージを下げた相方の梶原と、何を言っても嫌われる西野というコンビが復活するには、彼のブログが復活するくらいでは物足りない。むしろ逆効果ともいえる。やはり、彼らが人気を再獲得するには、芸を磨く以外にないだろう。ただ、もはやどんなに面白いネタでも、笑えないほど、一部の人間には嫌われてしまっているのは間違いない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

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