登場人物のキ●ガイぶりが凄まじい、と各方面で話題を呼びまくった昼ドラ『赤い糸の女』(東海テレビ・フジテレビ系)が大反響のうちに幕を閉じ、今週から新たにスタートした『幸せの時間』(同)。主演の田中美奈子(45)は、女性週刊誌のインタビューに「セクシーシーンに備えて7キロ減量した」と答えており、気合いのほどがうかがえる。視聴者の期待に応えるかのように、第一回は早速「セクシーシーン」満載だった。
同作は、郊外に念願のマイホームを手に入れたエリートサラリーマン達彦(西村和彦)とその妻・智子(田中)、18歳の息子と15歳の娘の一家を取り巻くドロドロ愛憎世界を描く昼ドラの原点ともいえるような構成。冒頭からいきなり、会社の部下女性と不倫中の達彦が立ちバックで突きまくる姿に家族で見ていたお茶の間は騒然だ。帰宅後は妻と燃えるようなセックスをする精力たっぷりの達彦、今後は妻が誤って轢いてしまった美女(神楽坂恵)とも深い仲になる。さらに、ベッドで大開脚する母のアソコを舐め回す父の姿および正常位でギシギシアンアンする夫婦の営みを、イケメン息子が偶然目撃してしまう。ヤリたい盛りの息子は、当然のように自室ベッドでエロ本を広げながらオナニー。健全な青少年である。
第二回ではのちに智子のストーカーとなるであろうガーデニング講師役の川久保拓司が、庭を見学するために家に上がり込み、洗濯物のカゴを目にしてムフフ。正座で座る智子の膝の隙間を覗き込んでグフフ。狂気をはらんだ眼差しは、名脇役の素質アリだ。川久保といえば、“矢口真里の元カレ”という以外に代表作がないが、うまく化ければイイ俳優に成長できるかもしれない。ちなみに、遠くない時期に彼は智子をレイプする予定だという。昼ドラを楽しみに視聴している奥様たちの「若い男に犯されたい願望」に火をつけてしまわなければいいのだが。
一方その頃、夫の達彦は、神楽坂恵を食事に誘い、あっさりタラしこむことに成功。黒いブラに包まれた爆乳を披露した彼女は、次回の放送でソッコー智子の自宅に乗り込み彼女を挑発する様子だ。
今後の展開も「ケータイ小説」顔負けの匂いがプンプン。まず驚くことに、主人公夫婦の娘である15歳の美少女は、売春を始めた挙句、達彦の友人である柳沢慎吾(!!)とイイ仲に。次回予告ですでにヤッちゃいそうな気配を漂わせているが、まったく引っ張ることなくジャンジャンヤリまくる同作だけに、第3回にしてそのシーンに到達するかもしれない。我々は昼から柳沢慎吾と美少女の濡れ場を拝むことになるのか。一方の兄は、高校を中退して爆乳グラドル・かでなれおんと同棲を開始する。この二人の間でも濃厚なラブシーンが繰り広げられる可能性はかなり高い。
さらに智子は初恋の人である城咲仁(!!)と再会、不倫関係に……。城咲の妻役は保田圭だが、間違いなく嫉妬に狂うであろうから、モーニング娘。の先輩である中澤裕子が名昼ドラ『さくら心中』で見せたように「コンドーム入りケーキよ!」なんて振る舞うのだろうか。
ちなみに、『赤い糸の女』の終盤では、小沢真珠が自身の結婚式でウェディングケーキ入刀しようとしたら、嫉妬で気がふれた熟女(いしのようこ)に自分が入刀されるという悲惨な最期を遂げている。新婦が刺されたというのに新郎は別の女(主演の三倉茉奈)にプロポーズするという破天荒ぶりだ。果たして『幸せの時間』はどこまで視聴者を異世界へ連れて行くことができるだろうか。過剰な情念を描いた『赤い糸の女』とは違うベクトルで、一見普通の人々のドスケベっぷりを描く今作も、それなりに話題にはなりそうだ。
(文=ヒポポ照子)