騎乗位・オーガズム・潮吹き。
以上の3点にやたら固執する男性も多いが、実際に女性陣は求めていないということは以前ご紹介させていただいた。(※)。それ以来、「勘違いセックス」に対する一般女性からのタレコミが後を絶たない。
※https://www.menscyzo.com/2011/06/post_2682.html
まずは挿入以前、前戯において不評なのがキスにまつわる一連の行為である。「小鳥のような啄みが延々と続き、なかなか舌を入れてこない」「歯ぐきをねちっこく舐め回され、なかなか舌を入れてこない」などが、女性からの評価が低いキスのようだ。小鳥のような啄みも歯ぐき舐めも、男性がなかなか舌を入れてこないことにご立腹ということか? ペニスはさっさと入れないほうがいいというが、舌に関しては早急に入れるべき、ということになる。とはいえ、なんでもかんでも入れればいいというものではないらしく、「唾液を飲まされるのはカンベン」という女性も少なからず存在する。
「飲まされる」といえば、精飲や口内発射にも「できれば回避したい」という声が多く集まった。オトコとしては、「なにもゴックンまでしなくても、口で受け止めてくれるだけでいい!」と控えめにリクエストしたいところだが、飲まずとも口腔内に発射されるだけで、女性はかなりの負担を感じるようだ。アダルトビデオではすっかりお馴染みの口内発射や精飲も、一般社会ではまだまだ特殊プレイの枠に入るようだ。
オーラルプレイといえば、「フェラチオはノープロブレムだが、ディープスロートは遠慮したい」という女性も。ここで、フェラチオとディープスロートの違いについて触れておこう。ディープスロートは、フェラチオの発展型で、女性の喉の奥までペニスを挿入し、喉の締まりによって性感を得る。男性主体の行為といえるだろう。「愛情表現や興奮目的でフェラチオを行なうのはアリだが、それを喉の奥まで咥え込むことが愛ではないし、女性側は興奮材料にもならない」とのことだった。
なお、「ディープスロートはNGだが、イラマチオはOK」という女性もいるのでややこしい。イラマチオは、ディープスロート同様に女性の頭をおさえつけ腰を振るのでパッと見は似ているが、喉の奥までは押し込まない。肉体的には負担が少ないが、精神的には興奮を得られるプレイなのだろう。まとめると、フェラチオはOK、イラマチオは相手によってはOK、ディープスロートがOKな女性はほとんどいないといったところか。
また、オーラルプレイ以外にも、愛撫における「勘違い行為」もあるようだ。
Gスポット至上主義者は女性ウケが悪い。セックスハウツー本などの、「中指を根元まで挿れて第二関節を曲げた部分にあるザラザラした部分」という情報を盲信しているのか、その近辺ばかりを執拗に擦る者もいるようだが、Gスポットの位置は千差万別。見当違いな位置を刺激されても迷惑千万とのことだった。心当たりがある人は、己の指マンを見直す必要があるかもしれない。
さて、ここからは前戯ではなく、挿入における「勘違い行為」に注目してみよう。どうやら、「体位」に関して物申したい女性が多数いるようだ。といっても、体位には好みがあるので、どの体位が良くてどの体位が悪いということは一概には言えない。ここで注目すべきは、体位を変えすぎの男性についてである。
「性器同士が結合したまま体位をチェンジすることにステータスを感じているのか、人間ルービックキューブのように扱われて不愉快だった」とのこと。では、最初から最後まで正常位なら文句はないのかと尋ねると、「正常位だけでも、足を曲げさせられたり、まんぐり返しに近い体勢にさせられたり、ストレッチ体操のように何度も足を曲げ伸ばしされると、最終的に笑えてくる」という。いやはや、女心は複雑である。では、具体的に体位チェンジは何回なのか意見を募ったところ、平均3回が望ましいようだ(筆者調べ)。例を挙げると、「正常位→騎乗位→後背位→正常位」となる。
そして、なんといっても挿入時間。「長けりゃいいと思っている人のなんと多いことか!」と一般女性たちは口を揃える。「男性が『出そう』と言うので『いいよ』と言ったら、『早くない?』と返された」と証言する女性も。時間を気にする発言は、女性にとっては興醒めの要因になるようだ。だからといって三こすり半でも困るという。いやはや、女心は複雑である。というわけで、具体的に何分くらいが望ましいのか意見を募ったところ、「時計を見ていないのでわからない」という回答がほとんどだった。次いで多かったのが、10~20分がベストとのこと(筆者調べ)。そういえば、日本人の平均は9分という説もあるし、長編映画が必ずしも面白いとは限らないように、挿入時間も長いからいいとは限らないようだ。
もちろん、セックスへの価値観は人それぞれなので、ここで紹介した意見が女性すべての声ではない。だが、知識として頭のかたすみにでも置いておくことで、勘違い男の烙印が押されることを回避できれば幸いである。
(文=菊池 美佳子)