“60歳未満お断り”デリヘルも!! 進化する中高年層向けフーゾク

※イメージ画像 photo by Chummers7 from flickr

 フーゾク業界も不況と少子高齢化で苦しんでいる。欲望産業は景気の波に関係なく常に一定の需要があるものだが、それでも若者の“草食化”で利用者離れは確実に進んでいる。

 そこで、業界が新たなターゲットとして目をつけたのが中高年層だ。この世代に人気なのはソープランドとデリヘルで、とりわけ高齢者世代にとってソープはまだまだ“キング・オブ・フーゾク”としての地位を確保しているということだろう。WEB新書『高齢者と風俗 最新事情』(サンデー毎日)にはソープ通い50年超を誇る76歳の画家の話が出ており、「ソープランドに高齢者が増えたと感じ始めたのは5~6年前。今や上野の某店では、見る限り6割がシルバー男性です」と語っている。吉原では、年金が支給される偶数月の15日からしばらくの間は高齢者の客が急増するといわれ、彼らは「吉原年金族」と呼ばれているのだとか。

 デリヘルが人気なのは、自宅や最寄駅近くのホテルに女の子を呼べる手軽さだ。都内では中高年層をターゲットにしたデリヘルが続々と開店している。たとえば、昨年末にオープンしたデリヘル『こころあわせ』は“60歳未満のお客様、お断りのお店”をキャッチフレーズにしており、今年の3月には仙台と福岡にも姉妹店をオープンさせた。サービスに関しては、単に射精すればいいというのではなく、“癒しとコミュニケーション”がキーワードで、スキンシップ重視らしい。

 年齢制限を設けている店は他にもあり、ナイスミドル・シニア専門店『東急沿線の従順な人妻たち』は30歳未満お断りで、紳士様専用デリヘル『ナイスミドル』は40歳以上の紳士が対象だそうだ。

 こうした中、デリヘルの開業をサポートするコンサルタントも現れ、人気を集めている。「中高年対象のフーゾクは、宣伝がとても難しいのが特徴です。とくに高齢者はパソコンで店舗検索しませんし、風俗情報を入手するのはアダルト雑誌や夕刊紙・スポーツ紙などより口コミのほうが多い。それから、高齢者の経済格差は想像以上に大きく、裕福なお年寄りとそうではない人の遊び方はだいぶ違います」(開業コンサルティングを行なう行政書士Yさん)

 一般的に、フーゾク店の開業・運営で最大のポイントは、デリヘル嬢など接客するコンパニオンの確保だと言われる。中高年向けデリヘルの女性に求められる条件は、ルックスや行儀作法よりもまず、オジサン好きであることなのかもしれない。
(文=上条泡介)

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