4月の初期報道から1カ月以上経った今も波紋を広げている、河本準一の生活保護騒動。河本に扶養能力があるにもかかわらず、母親が生活保護を受給していた問題で、自民党の追及を受け謝罪会見にも発展した。続けざまに、キングコングの梶原雄太も母が生活保護を受給していたことが判明し、30日夜に緊急会見を行い釈明した。
こうした事態になる以前、4月下旬に、国民的人気アイドルグループAKB48の運営事務局はメンバー全員に「もし生活保護を受給している親族がいれば先に言っておいてくれ」と通達したという。発売中の「週刊文春」(文藝春秋)によれば、調査の結果、数名のメンバーが「親がもらっている」「過去にもらっている」「もらっているかもしれない」と回答したという。大人数のグループで、まだ10代と若いメンバーが多いAKBでは、本人が親を扶養する能力のない場合がほとんど。年収数千万クラスの高収入なのは、前田敦子や大島優子など一握りだけなのだから、致し方ないかもしれない。キャプテンを務めたこともある20代有名メンバーAの母親も、体調を崩し働けなくなったため、受給しているというが……。
「『文春』では、Aの年収は500万円前後で河本のケースとはまったく違う、と事務所関係者が語っていますが、年収500万円なんて同世代の一般サラリーマンよりは上でしょう。幼い頃から貧乏生活で苦労してきただけに、両親は彼女に迷惑をかけたくない、との思いから本人にはそのことを明かしていないようですが、このことを知ったらAはどう思うでしょう。そもそも、生活保護は経済的に頼れる親族がいる場合でも受給できるほど基準が甘いものではないはずでは?」(スポーツ紙記者)
確かにそれだけ収入を得ていれば、母親に数万円の生活費を工面することもできたのではないだろうか。過去に、貧困家庭の出だったモーニング娘。の加護亜依や後藤真希が家族全員分の家計を支えたり、上戸彩が若くして親のために家を購入したりといった例もある。同じAKBの板野友美も、今年1月に東京都内で成人式に出席した際、「貯金をして親孝行がしたい。いつかは家とかをプレゼントしたい」と語った。
「そうは言っても、AKB内の収入格差はすさまじいですからね。身に着けるものにしても、住まいにしても、トップの子たちは高級マンションに住んで全身ブランドモノでキメている一方で、それ以外の普通のメンバーは自宅や寮から電車通勤、一着2,000円程度の服を買ってますからね。20万円のバッグ、10万円の靴、15万円のワンピースを買えるような主要メンバーとは違う。もちろん、母親が彼女に相談すればきっとAは援助していたと思いますけど」(芸能記者)
この記事にある「A」が誰かというのは気になるところだが、ネット上ではチームBのキャプテンを務める秋元才加の名前が挙がった。しかし秋元はすぐさまブログでこれを否定。「確かに近年母親が体調を崩し、その時期は私もまだまだの収入だったので、秋元家の中で生活保護受給の話題はよく上がっていましたが…」としながら、「秋元家での生活保護受給の事実はありません」と断言した。
また、前出の梶原のケースでは、梶原本人以外に二人の男兄弟がおり、まっとうに働いて収入を得ている。梶原は母の生活保護受給の経緯について、2002年に母親のためにマンションを購入し、毎月約40万円のローンを全額負担して返済していること、そのために生活費まで援助できなかったと説明している。しかし兄弟全員で相談の上、それでも誰も援助ができなかったというのだろうか。
さらに、河本自身の騒動もまだ収束しそうにない。河本の妻であり元大阪パフォーマンスドールの重元直美の母親も、生活保護を受給しているということが「女性セブン」(光文社)の取材で明らかになった。河本の義母は、10年以上前にリウマチを患い、その後、足の手術もしているため、歩行が困難だという。河本の妻およびその兄弟姉妹には母親の扶養義務が伴うが、それらに経済的援助の能力が認められない場合は、「子の配偶者」である河本にも扶養の義務を負わせることができるのだが……。河本は謝罪会見であくまでも「実の母親の生活保護受給」に対する釈明しかしていない。そのほかに、姉や叔母も生活保護を受けているという報道があるにもかかわらず、その件は一切触れずに終わった。今回新たに判明した義母の扶養問題も含め、今一度説明が求められる。
「日本国内の個人金融資産を年代別に見ると、若者ではなく60代以上のシニア層が圧倒的に多額の資産を保有していることが明らかですが、一方で資産もなく子にも扶養してもらえずに生活保護に頼る高齢者もいる。そもそも普通に年金を納めていれば、それが貰えるわけですけどね……。まだまだ突けば『実はウチの親も』という芸能人が出てくるネタなので、週刊誌界隈での盛り上がりは当分冷めないでしょう。ただ、芸能人を晒して叩くだけではなく、扶養能力のある親族を持つ人間や、働くことのできる人間が不正に受給している現状を踏まえて、なぜそれがまかり通ってしまうのか、どうすれば防ぐことができるのか。根本的なところにメスを入れることが大事ではないでしょうか」(前出・スポーツ紙記者)
先ほどの「文春」記事では、今回の騒動に乗じてライバル事務所のタレントイメージを貶めようと芸能記者などにリークするケースもあり、「人気男性アイドルグループの一人や、一世を風靡した元女性アイドルなどの親族が長年にわたって受給していたことも発覚」と芸能関係者が明かしている。狂騒は続く。
あと何人いるんですか?