国境を超えてヌケ!! 日本製アダルトグッズが上海アダルトエキスポで大人気!!

 オナホール、ローター、ローションなどアダルトグッズの市場が隆盛を極める中、世界各国で“展示会”が開催されている。中でもアジア圏で盛況なのは中国で、上海、広州など各地で開催されており、昨年は初めて台湾でも行われたそうだ。台湾のイベントは大成功に終わり、すでに今年の6月には2回目の開催も検討されているという。

 性的表現をタブー視するイメージが根強く残る中国で、アダルトグッズの展示会が行われていることに驚きを隠せない。しかも3月16日~18日の3日間にわたり上海で開催された「中国国際成人保健及び生殖健康展覧会」(通称:上海アダルトエキスポ)は、9回目を数えるという。

※ピンクの門がお出迎え!!

 こちらのイベントは、アジア最大規模の成人用品展覧会だ。同業他社の交流を図り、製品の品質・性能向上を促している。また一説には数千億円の巨大市場といわれるアダルトグッズ市場のさらなる発展を目指し開催されているそうだ。今回は25カ国から5,000人以上のバイヤーを集めたそうだ。栄華を極めつつあるアダルトグッズ業界だが、その盛況ぶりを上海アダルトエキスポを取材したライターにうかがった。

「アダルト業界は、世界的に拡大の一途をたどっています。しかし、“HENTAI”と名高い日本では07年に幕張メッセで『アダルト・トレジャー・エキスポ』が開催されて以来、その後続く様子はありません。これは日本で主催していた企業が手を引いたためです。また中国では、展示会で販売も許可されていますが、日本のエキスポでは不可でした。展示のみとなってしまうと、わざわざ出展料を払い、出展する価値はあるのだろうかと参加に二の足を踏むメーカーも多いのではないでしょうか」

 なるほど。確かに「アダルト・トレジャー・エキスポ」では『熟女米』とネーミングされた古米を使用したインスタントのパックライスが販売ではなく、来場者にプレゼントされていた。

「その点、上海アダルトエキスポの海外メーカーブースでは、展示だけでなくコンドームやローターなどのグッズ、日本の春画のようなエロ本も販売されていました。閉館時間間際まで来場者で賑わっており、一部のメーカーは商品を入れる袋がなくなり、他ブースからもらっていたほどです」

 大盛況なアダルトエキスポだが、どのような方たちが来場しているのだろうか?

「昨年行われた第8回では、2万人以上の来場者数を記録しましたが、本年度はそれ以上の方がいらしたそうです。来場者は、老若男女問わず若い方から年配の方まで幅広い。ある老人は、『生きてきた中で一番エロい』と興奮している様子でした(笑)。またカップルで来場されている方が多いのも日本でのエキスポとは違いましたね。ふたりで笑い合いながら、展示されているグッズを見ていましたよ」

モデルさんをひと目見ようと黒山の人だかりが!

 さらにブース側だけからではなく、来場者からの“性的アピール”もあったのだとか。

「男性はとにかく情熱的な方が多かった。ブースにはステージが設けられ、モデルさんが展示商品を手にとりアピールするんです。中国の方はたったこれだけで興奮するらしく、その姿をカメラに納めようと、ステージの周りは常に来場者で溢れていました。またモデルさんに惚れたのか、『結婚したいので、連絡先を教えてくれ』という方までいたと聞きました(笑)。男性は、モデルさんに自身のプロフィールを書いた紙を渡す約束をしたことで、ようやく落ち着いたそうです」

脚線美麗しいお姉さん。結婚したい気持ちもわかる?

 また会場には、日本でも人気のAV女優たちが駆けつけ、花を添えていたという。

「日本のAVは人気が高く、出演者である彼らも知名度があります。会場には日本でも人気のAV男優・加藤鷹さんや琥珀うたさん、横山美雪さんなどの人気女優もいらしていましたね。彼らを見つけた来場者は、囲うように群がっていました」

 AV女優たちを間近にし大変興奮した来場者が多く、彼女らの人気の高さを再認識したそうだ。そしてもちろん、AVだけでなく、日本製品のアダルトグッズも大人気だという。

「例えば、日本のメーカーではトイズハートさんが出展されていましたね。ブースには、エアドールである『マイガールシリーズゆりあ』が鎮座しており、注目を集めて
いました。中国の基準では、『マイガールシリーズゆりあ』は高価な グッズで
すので、、値段を聞いて購入するか否か悩んでいる方もちらほら見られましたね。ドールを目当てに来場者がひっきりなしに来るので、『コンパニオンを雇わなくても良かったかも』なんて担当者が話していたほどです」

トイズハートブースにはエアドールが!!

 エアドールに魅了された来場者たちは、その他に揃えられていたグッズに対しても興味津々だったという。

「会場でトイズハートさんの新商品である『IBO-MAX』、『HIDA-MAX』、『オナホ妖精』、『インスピレーション』などが展示されていました。来場者は各々手に取り、ニオイがない、ベタつかない、など品質の高さに感激していたようです」

 やはり品質はどの国でも高いものが好まれるのは当たり前だ。中でも日本の商品はとても評判がいいという。

「やはり日本のメーカーが製作した商品は、安全性、使用感などのレベルが高いことで知られており、“Made in Japan”は高い価値を持っています。トイズハートさんは、日本ではセブンティーンなどの商品の方が有名ですが、海外では社名の認知度が高く、他の地区の会場にも誘われているそうです。今後も、順調に海外シェアを広げることが予想されますね」

日本のユーザー以外にも大人気!!

 トイズハート以外にもいくつかの日本メーカーが出展しており、どれも賑わっていたという。日本で展示会が行われないならばと、交流が盛んな海外へと進出し、さらなるシェアを獲得しようという企業努力には脱帽だ。日中友好が叫ばれて久しいが、意外なことに異文化交流が一番進んでいるのはアダルトグッズ業界なのかもしれない。アダルトグッズ業界が貿易黒字に一役買う……というのは言いすぎか。
(文=田上山陽)

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