ロリコンVSマザコン、結婚するならどっち? 

※イメージ画像:『後悔しない結婚の条件』/角川春樹事務所

 世の中、科学の進歩によって、どんどん便利かつ簡単になっていく事柄のほうが多い。例えば洗濯。大昔のように川で手洗いせずとも、今はボタンひとつで洗濯機が全てやってくれる。遠方の知人との意思疎通も然り。飛脚に手紙を託す際、どんなに「急ぎで」と言っても、数日間はかかっていた。だが現代には、電子メールという便利な手段がある。国内だろうと海外だろうと、一瞬で思いのたけを伝えることが出来る。

 しかし逆に、昔は簡単に出来たのに、今となっては難しいものとなってしまった事柄も存在する。代表的なのが「結婚」。祖父母の世代に聞くと、「昔は年頃になると当たり前のように結婚できた」というが、現代は晩婚化が進む一方である。もちろん、晩婚が悪いということではない。ライフスタイルの多様化によって、結婚して配偶者を持つという人生をあえて選ばないという人も少なくないだろう。だがその一方で、結婚したくても出来ない、いわば「結婚難民」が増えつつあるのもまた事実である。

 有識者に、結婚するためのアドバイスを求めると、皆が口を揃えて言うのが、「えり好みしてはいけない」ということ。確かに、価値観や金銭感覚などが全て一致し、なおかつ外見も性格も理想どおりという相手にはなかなか巡り会えないだろう。むろん、そこまで高望みするつもりはないが、最低ラインとして「ここだけは譲れない!」という部分は、誰しも持っているはずである。

 「ここだけは譲れない」最低ラインとして、一般的に挙げられるのは、なんだかんだで「所得」と答える人が多いだろう。女性が、男性を品定めする際は特にそうだ。確かに、経済力は重要であるが、ここでは全く違う観点で、結婚相手に対する「譲れない部分」を考えてみたいと思う。

 結婚において、性嗜好も重要なポイントだろう。性嗜好とひとくちに言っても、おそらく人の数だけありとあらゆるパターンがある。その中でも、代表的な性嗜好として挙げられるのが、ロリータコンプレックスとマザーコンプレックスだろう。ロリータコンプレックス、略してロリコンは、少女に性的嗜好を見出す性癖のこと。細かく分類すると、13歳以下を対象としたペドフィリア、13~18歳を対象としたエフォボフィリアなどがある。対するマザーコンプレックス、略してマザコンは、母親に対して執着を持つ感情のこと。アラサー・アラフォー世代は、90年代の大ヒットドラマ『ずっとあなたが好きだった』(TBS系)の冬彦さんを連想する人が多いだろう。

 さて、この両極端なロリコンとマザコン、結婚相手として考えるなら、世の女性たちはどちらを選ぶだろうか? 一般女性の声に耳を傾けたところ、意外にもマザコン支持の声が多かった。「親を大切にするのは素晴らしいことである」というごくまっとうな意見から、「若い女性とは張り合えないが、マザコンなら、未来に向けて希望が持てる」という合理的な意見も飛び出した。なるほど、時が流れれば、やがては自分自身も熟女になる、という考え方である。また、「ロリコン男性を夫にすると、産まれてくる娘がファザコンになりそう」と、ずいぶん先のことまで見据えている女性もいた。ほか、「ロリコン=アイドルヲタクと連想してしまうので、追っかけに金をかけすぎそうで心配」という声も。そういえば、最近のアイドルが低年齢化の一途を辿っているのは紛れもない事実である。

 少数だが、ロリコン男性を支持する女性も存在する。「嫁姑問題が心配なので、ロリコンのほうが全然マシ!」というのが一番の理由のようだ。確かに、嫁姑問題は、女性にとってはかなり重要な部分だろう。理論派な意見としては、「若い女性に目が行くのはオトコの性! 実際に犯罪行為に走らなければ、ロリコンは嗜好としてアリだと思う」という人もいた。変わりどころでは、「自分自身も低年齢のアイドルが好きなので、一緒に楽しめそう」という女性も。そう、アイドルファン=男性というイメージが強いが、最近は女性が女性アイドルの追っかけをしているケースも珍しくない。双方が同じ嗜好なら、イメージプレイ的な行為も試せるから一石二鳥だろう。

 いかがだろうか? 真性のマザコン男性・ロリコン男性のみならず、一般男性にも興味深い結果だったと思う。というのも、男性とは多少なりともマザコン傾向・ロリコン傾向があるという説があるからだ。母親を尊ぶのも、若い女の子に萌えてしまうのも、性行動に移さなければ、決して異常ではない感情である。とはいえ、妙齢の女性たちの前では、マザコン・ロリコンであることを必要以上にアピールしないほうが無難である。
(文=菊池 美佳子)

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