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新党大地・真民主の鈴木宗男代表(64)の盟友で歌手の松山千春(56)が、次期衆院選で同党から出馬する意向を明らかにした。
松山は宗男氏と同じ北海道足寄町の生まれであり、「新党大地」の名付け親でもある。収賄罪による公民権停止によって5年間選挙に出られない仮釈放中の宗男氏に代わって、自分が党の前面に立つつもりだ。
一時は宗男氏の娘・貴子さん(25)の出馬も取りざたされたが、年内に解散・総選挙となれば準備が整わないため、議席を失うわけにはいかない同党の切り札として松山が登場することになったようだ。
松山といえば、宗男氏の離党前は自民党の熱烈な支持者として知られ、北海道連青年部名誉会長を長年務めた。メディアにおいても、毒舌を織り交ぜた奔放な発言で政治問題を斬っており、単なるタレント候補とは一線を画した候補者となるだろう。
宗男氏の地盤を引き継げば当選は十分にあり得そうだが、心配のタネもある。
「他陣営やメディアから叩かれそうな材料といえば、暴力団との黒い交際。発覚しているだけでも、1994年に稲川会の食事会、2005年に稲川会会長の葬儀、07年に会津小鉄会の会合に出席している。稲川会3代目会長の葬儀では、周囲に『親を失った気分だ』と話していたといわれるほどの関係の深さが報じられています。暴力団排除条例の施行によって世間の目が厳しくなっている時期だけに、これは大きなウィークポイントになる」(週刊誌記者)
昨年9月のコンサートでは「悪いことは排除すればいいと、とにかく排除することばかり言っているが、その前に何で更生する道を探ろうとしないのか?」「みんな血の通った人間なんです。腐ったリンゴなんかじゃないんですよ。何でもかんでも腐ったものは排除しろ排除しろじゃ、解決の糸口にはならない」と暴排条例を批判した松山。
芸能界では条例施行に絡んで島田紳助(56)が暴力団との交際が原因で引退したが、一部からは「芸能界という特殊な世界では、ベテランタレントが暴力団と無関係でいるのは難しい」という擁護の声もあった。
だが、当選すれば公人となる国政選挙に出るとなれば、この理屈も通らない。宗男氏のピンチに男気を見せて立ちあがった松山が、顔の広い自身の交遊関係が原因で足元をすくわれなければいいが……。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)
歌手としては天才! 政治家としては…