「Google」が新しく提供するソーシャルネットワーキングサービス「Google+」で、12月8日よりAKB48が新プロジェクトを始めた。これは、AKB48およびその周辺グループのメンバーたちが「Google+」を通じて最新状況を世界中に伝えていくというもので、10人が同時に参加できるビデオ機能を使いメンバー本人とチャットができたり、コンサートのライブ配信も行う予定もあるという。今後、メンバーたちが発信する情報は、英語・中国語(簡体字、繁体字)・韓国語・タイ語・インドネシア語の5カ国語に翻訳される予定だ。
”会いにいけるアイドル”がコンセプトの彼女たちにとって、ファンと双方向のコミュニケーションが取れるこのツールは、何物にも代えがたいものとなるだろう。今後が非常に楽しみなAKB48グループの「Google+」だが、あるメンバーたちの行為がにわかに話題となっている。
発端は大家志津香が、「Google+」に『私はいまどんな体勢で寝てるでしょう?』と書いたことから始まった。この質問にさまざまな意見が寄せられたが、その中で松井咲子が「卍(まんじ)」とコメント。これを受ける形で、大家が手でポーズを取ったのだが、これが卍形ではなく、逆のハーケンクロイツの形になってしまったのだ。
卍の逆である「逆さ鉤十字」は「ハーケンクロイツ」とも呼ばれ、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の党旗に使われていたこともあり、欧米諸国では、いまだにタブー視する傾向が強い。以前、ロックバンド・氣志團がハーケンクロイツに見えるマークが付いた腕章を付け、軍服を模した衣装でテレビに出演し、ユダヤ人人権団体からクレームを受けたこともあった。番組はクレームを受け、再放送の予定を中止し、webサイト上での放送告知や写真の記事も削除されている。また、人気ゲームである『ポケットモンスター』のカードゲーム版でも一部ハーケンクロイツに見える描写があり、ユダヤ人団体からクレームが付けられ、デザインを変更している。彼女たちにも何らかのクレームが寄せられることもあるのだろうか?
「今回は単なる勘違いで、彼女たちがクレームを受けることはないでしょう。もしあったとしても謝罪などはせずに、写真を削除するくらいで済むのではないでしょうか? しかし『Google+』は世界規模で展開される予定のため、今回のように、日本ではあまり認識されていない外国のタブーに触れてしまうことが今後あるかもしれません」(ネット系ライター)
ジャカルタで結成された「JKT48」や台北で結成予定の「TEP48」など、海外姉妹グループも増えつつあるAKB48グループ。それに伴い、海外公演の数も「交流」という形で増えることも考えられるだろう。グローバル化が進むAKB48グループにとって「Google+」は欠かせないツールになる可能性があるが、うかつなことをしてしまうと海外規模で炎上してしまうかもしれない。
(文=谷原群青)
海外は楽しいけど、怖いよね?