『明石家サンタ』での島田紳助復帰は可能か?

夢(?)の共演なるか!?

 島田紳助をめぐる報道合戦は収束しつつあるものの、いまだ収まる気配はない。そんな中、「週刊実話」12月1日特大号(日本ジャーナル出版)が、島田の復帰の可能性について報じている。

 発端は11月9日放送の『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)における明石家さんまの発言だ。”人間の寿命”がテーマだったこの日の放送で、お笑いをはじめとするエンターテインメントが人間の寿命を延ばすことに触れた際、さんまは即座に「紳助」の名前を出し、ラブコールを送ったというのである。続けて「ひとりじゃ荷が重い」とも。

 記事ではさんまが復帰のための地ならしをしていると見ているようだ。そのための前段階として、毎年12月24日に放送されている生放送番組『明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー』(フジテレビ系)への、島田からの電話による”声”の出演を目論んでいると報じている。

 さんまは前述の『ホンマでっか!?TV』だけではなく、『サタデーナイトライブJPN』(フジテレビ系)においても、ゲストのクリスタル・ケイが「紳助って放送禁止用語じゃないんですか?」と尋ねたことを暴露するなどして、島田の名を出していた。また『明石家サンタ』にはこれまで、当時のお騒がせ芸能人が出演することは半ば恒例となっている感がある。例えば、2001年には離婚直後の東野幸治が住んでいた家を出て貸し倉庫で暮らしていた事を明かしたり、昨年には復帰直後のナインティナイン・岡村隆史が「今年は病気で長期休養したり、さんざんでしたわ~」など、休養の理由が病気だった事を明かしたりと、芸能人枠の出演者の赤裸裸トークは年末の話題のひとつともいえるだろう。

「電話では”島田紳助”とは名乗らず、本名か完全匿名で出演する可能性はなきにしもあらず、ではないでしょうか。これまで何度か『紳助』の名を出しているのはその前フリとも見る事はできますし。匿名であっても、声や発言の内容で視聴者は薄々感づくでしょうからね」(芸能ライター)

 しかし、仮に『明石家サンタ』で電話出演を果たしたとして、島田の完全復帰はあり得るのだろうか。

 島田は東京都で暴力団排除条例が施行される直前ともいえる時期に、暴力団との交際を理由として芸能界を電撃引退したが、テレビではまだ年も越していないうちから島田の名を流してしまっている状況だ。引退まではそのプロデュース能力をいかんなく発揮して『紳助社長のプロデュース大作戦!』(TBS系)や『クイズ!ヘキサゴン』(フジテレビ系)における音楽ユニットの輩出など、テレビ業界を大いに盛り上げていた実績を考えれば、現場はそこまで島田の復帰に否定的ではないのが正直なところかもしれない。

「そうだとしても、完全復帰は難しいと思います。今や紳助の息のかかっていた番組は打ち切りや後任の司会者を据えて継続など、すでに何らかの手が打たれた後ですし、困る事態にはなっていない。むしろ後輩芸人には今田耕司や東野幸治、藤井隆や千原ジュニアなど、仕切り能力に長けたメンツがそろっています。彼らにとってみれば、今更紳助に復帰されたとしてもうれしくもないでしょう。また引退後に流れた醜聞の多さも、実際のところの紳助の人望のなさを物語っているともいえます。制作の現場はいざ知らず、完全復帰を果たして喜んでくれる芸能人は、いい思いをしてきたヘキサゴンファミリーの一部くらいではないでしょうか」(同)  

 いずれにしても、放送当日にならないと分からないのが実情だが、さんまが島田の復帰を画策しているのが真実だとしても、すでに芸能界に居場所がなくなっている状況だともいえ、その前途は厳しいだろう。ひょっとしたら、さんまもそれは完全に織り込み済みである可能性がある。多くを語らず突然引退会見開いて芸能界を去った後の島田は、何ら自分の意見を発信することなく、ただメディアによる虚実入り交じった数々の報道に声を上げる事もなかった。そんな島田に”言いたい事を言える場”を提供してくれようとしているのは、さんまなりの島田への”最後の手向け”であり、ちょっとした愛情なのかもしれない。
(文=近藤チカゲ)

『さんまのまんま ~永遠のスター編~ BOX1』

 
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