人妻がオトコを買う、そのワケとは!?

※イメージ画像:『不貞の妻』より

 繁華街に軒を連ねる派手なネオンの店舗といえば、キャバクラや風俗店など、女性が男性をもてなす形態の店が圧倒的多数である。実際に街に出なくとも、インターネット上や雑誌・新聞などの広告欄も男性向けの店舗がほとんどだ。では、逆は存在しないのだろうか? つまり、男性が女性をもてなすパターンの営業形態のことである。パッと思いつくのがホストクラブ。高額な指名料やボトル代、シャンパンタワーなどと引き換えに、女性たちはひとときの夢に酔いしれる。「足しげく通い、いずれはホストとの肉体関係を期待しているのか?」と思いきや、必ずしもそうではないようだ。これに関しては「キャバ嬢やホステスにカラダの関係は求めていない」という男性も少なくないので、分からなくもない。では、肉体関係ありきで、女性が男性を「買う」ということはあるのだろうか? これには、男性も女性も興味をそそられるだろう。そこで今回は、「オトコを買った経験がある」という女性に、その経緯を話してもらった。

 Aさん(42歳・既婚)が、肉体関係を目的として「オトコを買った」のは、7月下旬のことだった。「40代の人妻がオトコを買う」と聞くと、我々はつい20代の若いホストを想像してしまいがちだが、Aさんが選んだのは彼女よりも年上のホストだった。「若いオトコでなくとも、人妻とセックスできる上にカネまでもらえるのか!」と、鼻息を荒くする人もいるかと思う。しかし当然ながら、料理や酒には人一倍詳しく、女性客の悩みや愚痴も真摯な態度で受け止め、時には「マッサージのみ」「トークのみ」という依頼も受けるのだという。体力だけでなく、気遣いも必要とされる仕事なのだろう。

 Aさんに「オトコを買うこと」を薦めたのは、彼女のメル友男性だった。どのようなメールをやりとりしているのかというと、相手の男性が仕事の昼休みの時間帯や、Aさんの家族が寝静まった深夜に、メールにて下着の色や妄想の内容を伝え合い、どこを触っているのか、濡れ具合などを、チャットのようにやりとりする。オーガズムに達する寸前で、カラダを自分撮りし、メールに添付して送る。そして絶頂後も、イッたばかりのカラダを自分撮りし再送信する。「メル友」というよりは「オナ友」と言ったほうが合っているのかもしれない。

 話をホストに戻そう。Aさんが、「オトコを買いたい」と思ったのは、長年続いた不倫に終止符を打ったばかりだった、という事情が影響しているのかもしれない。その不倫相手も、Aさん同様に既婚者とのことで、不倫がスタートしたばかりの頃は肉欲だけをむさぼる仲だったようだが、次第に肉欲以外の部分でも尊敬し合える間柄に発展していったとのこと。しかしその一方で、夫に対する罪の意識もあり、そういった狭間で苦しさが増し、不倫相手との別れを決意した。世の中には、Aさんと同じような思いを抱えている女性も少なくないと思うのだが、そういった女性に対してアドバイスを求めたところ、「ホストは風俗。彼氏や夫に肉欲をぶつけられない女性にとっては良いものなので、気持ちよく利用したらいいと思う。ただし、偏見が捨てられない女性は絶対に手を出してはいけない」とのことだった。

 気になる、ホストとの実際のプレーだが、申し込み時に「平凡なセックスでいい」ということを伝えていたのだそう。人妻がホストを利用するというと、つい過激なプレーを想像してしまうが、決して特異なセックスを望んでいるわけではないようだ。まずは居酒屋で1時間半ほど談笑。ホテルに入ってからは、Aさんの方からシャワーを省こうと提案し、行為に及んだ。ペニスサイズはやや太めだったとのことだが、ホスト=テクニシャンというわけではなかったとのこと。意外に感じる人も多いかもしれないが、Aさんは、ホストとのセックスに「テクニック」を求めているわけではないようだ。とはいえ、Aさんがオーガズムを得るまでは射精しなかったというのだから、ホストのプロ根性がうかがえる。

 「わざわざ金を払ってホストを買わなくても、一般男性とセックスすればいいのでは?」という素朴な疑問に対しては、「男性が『風俗には行くが、素人には手を出さない』という感覚と似ているかも」と語ってくれた。ホスト以外の一般男性とは絶対に肉体関係を持たない、という強い決心があるようだ。

 夫のことは愛しているし、セックスも月に1~2回はあるという。しかし、誠実な夫は、Aさんが秘めているエロスな部分の理解者ではないのだそう。彼女にとっては、エロの理解者=男女問わず「戦友」のような存在であり、ホストを買ったのは、「気持ち良くなりたい」ということ以外に、「戦友が欲しかったのかも」とのことだった。
(取材・文=菊池 美佳子)

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