電車内での出会いが恋愛に発展……というと、ずいぶん古くなるが『電車男』を思い出す人がほとんどだろう。しかし多くの人が、「あんなドラマチックなことが、自分に起きるわけがない」と、はなっから諦めモードなのではないだろうか。確かに、『電車男』ほどのドラマチックさはないのかもしれないが、電車内の出会いは、全くゼロではない。実例を挙げると、現在38歳のAさんが、今のご主人と出会ったのは今から11年前、埼京線(都心と埼玉方面を結ぶJR線)の中だった。当時、Aさんは大宮の実家に住んでいたのだが、埼京線内で泥酔している彼女を、今のご主人が介抱したのがきっかけだったという。つまり、ロマンチックじゃないにしても、電車内での出会いはゼロではないのだ。しかし、だからといって同車両に乗車している異性をいきなり品定めするのはちょっと待って頂きたい。どうせ出会うのならば、しょうもない女ではなく、イイ女と出会いたいものだ。しかし、電車内に同乗しているのは赤の他人ばかり。言葉を交わして人となりを探ることは不可能である。では、どのように見極めたら良いのだろうか。
まず、ご提案したいのは、「乗車位置」から判断して頂きたいということだ。改札に入ってすぐ、もしくは改札からホームへと続く階段を上がってすぐの乗車位置というのは、人が溜まりやすいので、当然のことながら、そこに来る車両も混雑してしまう。逆に、ホームの端まで歩けば、人の数もだいぶ少なくなり、車両の中も比較的空いている。もちろん、改札や階段の位置は全ての駅において同じではない。例えば”5両目”が、自分の乗車駅では改札や階段の近くかもしれないが、次の駅では改札や階段から離れた位置であるかもしれない。しかしほとんどの駅において、先頭車両もしくは最後尾は、改札や階段から離れていることが多いのではないだろうか。つまり、先頭車両もしくは最後尾に乗っている人は、ホームを歩くという手間をかけてでも、少しでも空いている車両に乗りたいという、前向きな向上心を持った人が多いと推測される。何の考えもなしに、改札や階段からすぐの、人が溜まりやすい乗車位置でボケッと電車を待ち、混雑する車両に乗るような女性よりも、しっかり者で堅実な良妻賢母タイプが集まっていると言えるだろう。
次に、電車に乗ってからの行動にも注目してみよう。混雑時に、ドア付近からテコでも動かない人がいる。余談だが、そういう人に限って、すぐ次の駅で降りるわけでもなく、終点まで降車しないことがほとんどだ。または、降車駅が新宿や池袋など、ほとんどの乗客が降りるようなターミナル駅であったりする。どうせ大部分の乗客が降りるのだから、そんなにむきになってドア付近を死守しなくても良いと思うのだが、「万が一(自分が降りる駅で)降りられなかったらどうしよう」という不安があるのか、ドア付近から動こうとしない。困ったものだ。そういう女性は、交際後も、ちょっとしたことで「不安なの」という言葉を連発し、貴方を束縛する可能性がある。気を付けよう。また、ドア付近から奥に詰めないということは、性行為の際も、ペニスの深い挿入を求めないかもしれない。「奥まで挿れられると痛いから、先っぽだけにして」という、抱き甲斐のない女性にひっかからないようにしたいものだ。
ドア付近を死守する女性以外にも、危険要素を兼ね備えた女性が存在する。吊り革ではなく、ポールを握りしめたまま、その位置から動かないタイプだ。むろん、不安定な吊り革よりも、ポールのほうが掴まりやすく安定感があるのは百も承知である。そう、安定感! 彼女たちは、安定を求めて、交際がスタートしたとたん結婚を迫る部類のオンナたちだ。そして、ポールを離さない習性から、棒……すなわちペニスに飢えている可能性が高い。要注意だ。
座っている乗客にも注目してみよう。激混みの車内で、椅子に浅く腰掛け、足を投げ出して座っているような女性もNGである。彼女たちは、なんでもすぐ投げ出すのだ。例えばフェラチオ。舌先でチロチロッと舐めただけで、「アゴが疲れちゃった」などと己の義務を放棄するような女性が多い。セックスのみならず、諸々面倒なことを投げ出すに違いない。そんなオンナにかかわるなど、真っ平ごめんである。
毎日乗っている通勤電車も、以上の点を踏まえて人間観察してみると、新しい発見があるかと思う。是非、お試し頂きたい。
(文=菊池 美佳子/ブログ「マンゴージュースと黒あわび」)