『TENGA論』 2月10日発売!

著名人をも虜にする「TENGA」の魅力とは? TENGA社長・松本光一氏インタビュー

TENGA社長・松本光一氏の情熱がアダルトグッズの世界を一変させる

 スタイリッシュなデザインと圧倒的な使用感によってアダルトグッズの世界に革命を起こしたTENGA。今やお笑い芸人のみならず、文化人やスポーツ選手までもが公の場でその素晴らしさを声高に語り、それまでアダルトグッズを手にしたことのない人々にも驚異的なスピードで浸透している。TENGAは我が国のオナニーの概念を変えたと言っても過言ではないのだ。

 また国内のセールスが右肩上がりであるばかりでなく、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど、世界四十一カ国にも輸出されている。台湾にはTENGAを専門に扱ったショップがオープン。アメリカでは大手ガソリンスタンドでの販売も開始された。また、スウェーデンでは薬局でのテスト販売が始まる見込みで、アンオフィシャルではあるがアフガニスタンに派兵されたオーストラリア軍とアメリカ軍には無償で配られている。これほどグローバルな広がりを見せているアダルトグッズは世界でも類を見ないであろう。

 昨年7月に5周年を迎えて、ますます勢いに乗るTENGAの歴史や理念、社会現象に至るまでを社長を始めとするスタッフの取材を基に編まれた『TENGA論』(竹書房)が2月10日に刊行された。本書には全製品レビューはもちろん、カンニング竹山、ケンドーコバヤシ、ビートたけし、古田新太、マキシマムザ亮君、みうらじゅん、リリー・フランキー(敬称略)という錚々たる各界の著名人がTENGA愛に溢れたコラムを寄せている。筆者は本書の本文構成を担当したのだが、もちろんTENGAの魅力に取り憑かれた一人だ。

 本書の刊行を記念して、TENGA社長の松本光一氏にご登場頂き、『TENGA論』の読みどころから、これからのTENGAまでを縦横無尽に語って貰った。

──どういう経緯で『TENGA論』を出版することになったんでしょうか?

「最初は出版社さんの方から”社長一代記”みたいな本を出したいとオファーがあったんです。ただ僕の実感として、まだまだ成功しているとは言えないから、そういう内容だと時期尚早だと。もっともっと世界中に出て、今の何倍もグローバルに活躍する会社という状態になってからじゃないと一代記は出しちゃいけないと思ったんです。そこで出版社さんが提案してくれたのが、ライターさんを中心に数名から構成される”TENGA研究会”が客観的にTENGAを考察するのはどうだろうと。確かに、それなら世の中の人が抱く『TENGAって何だろう?』って疑問に、分かりやすく答えられるだろうと思ったんですよね」

──表紙からカラーページに至るまで、TENGAの持つイメージそのままに、非常にオシャレに仕上がっていますよね。

「ビジュアルに関しては設立当初からこだわってきた部分なので、そこは本書にも反映しましたね。こういうタイプの本にしてはカラーページを多くして貰って、製品はもちろん、過去のポスター等の販促物まで網羅しました」

──カラーページでは各製品の解説と共に、人気ブロガーの罪山罰太郎さんがレビューを手掛けていますが、こちらは松本社長のご指名だったんですよね。

「そうです。お会いする前から罪山さんのブログの記事を読んでいまして、今までにない切り口でTENGAについて面白く書いてあったので、とても注目していたんです。そしたら雑誌の取材で、たまたま罪山さんがTENGAの工場見学に来られて、それから親しくさせて頂いているんです。そして今回、『TENGA論』で全製品レビューを掲載することになって、これは罪山さんしか適任者はいないと思ってオファーしたんですよね。罪山さんはチンコセンサー的なモノを言語に変換するのが本当に巧くて、今回も独特の言い回しでTENGAの気持ち良さを評してくれて、僕自身も大変参考になりました」

──コラムを寄稿した著名人の豪華さも尋常じゃないですよね。

「いつもTENGAを大事に、楽しく使ってくださっている方々が筆を執ってくださって本当に嬉しかったですね」

──こういうカタチでTENGAの5年を振り返って、新しい発見はありましたか?

「数えきれないほどありました。TENGAを立ち上げてから5年間、とにかく走り続けていたので、こういう機会がなければ振り返って考えを整理することもなかったでしょうね。読み返してみて一番感じたのは、面白いモノを作って、たくさんの人に楽しんで貰いたいという根幹の思いは設立当初から現在まで変わってないということです」

――この不況下において、TENGAカップシリーズも5年連続で前年を上回る売上高を記録しています。これって世界中を見回してもアダルトグッズ業界では異例中の異例ですよね。

「一つのプロダクトの売上が5年以上伸び続けるなんてことは、この業界ではなかったことのようで、設立当初は周囲から『何年も伸び続ける訳なんてない』と言われましたよ。ただ僕は心の中で『そんなことはない』と思っていました。とは言っても、現実的に伸び続けていることに関しては物凄く嬉しいです(笑)。有難いのは、最初に発売した5種類のカップ(赤TENGA)が、今でも伸び続けていることです。赤の5本しかない状態から会社を始めたので非常に思い入れが深い分、余計に嬉しいです」

──海外進出も目覚ましいですが、国によって製品に違いはあるんですか?

「現時点では外装のフィルム以外は日本仕様と同じモノになっています。最初は変えるつもりでいたんですけど、調査の結果、その必要がないってことが分かったんです」

──でもペニスの平均サイズは国によって違いますよね?

「大きいペニスの男性が多い国はありますけど、調べてみると意外に平均サイズは、それほど大きく変わらないんですよ。それで、いくつかの仕様でモニターテストを行いました。その結果、日本と同じ仕様で輸出した方が良いということが分かったんです」

──昨年末には新規参入が難しいと言われるロシアのマーケットにも進出したそうですが、今後の海外展開で何かプランはあるんですか?

「今年目標に掲げているのは、どこの国でも現地の人から頂いた声に基づいて、その国の人にウケるモノ、面白いって言われるモノを作りたいなと考えています。海外でもユーザーさんの声を聞くっていうのが、僕は大事だなって思っているんです。ただ問題は、海外でTENGAは日本ほど認知度が高くないということです。日本ではTENGAそのものにニュース性があって、自分でも驚くほど速く認知されていきましたけど、海外ではそうもいかないので、そこが大きな課題ですね」

──今月25日には新商品が発売されるんですよね。

「洗って繰り返し使える『FLIP-LITE』という製品があるんですけど、それが進化した第二世代モデルが出るんです。『FLIP-LITE 2G』という製品で、まず従来品よりもさらに軽くなりました。エアリリーススイッチも押しやすくなり、操作性が向上しました。また、挿入口の形状を追及し、挿入しやすくなっています。そして、内部ディテールも進化して、何より気持ち良さがぐんとアップしました。
それに対して大きめサイズのモデル『FLIP-LITE U.S.』も同時発売します。こちらは前者よりも、体積で言うと140%ほど大きくなっていますので、大きめサイズの人でも楽しんで頂けます。従来品よりも軽くなったからこそ実現した製品ですね。『2G』も『U.S.』も、それぞれソフトタイプの『MELTY WHITE』とハードタイプの『SOLID BLACK』を用意しています」

左から「FLIP-LITE U.S. SOLID BLACK」「FLIP-LITE U.S. MELTY WHITE」
「FLIP-LITE 2G SOLID BLACK」「FLIP-LITE 2G MELTY WHITE」

「さらに同時発売で『FLIP-LITE LOTION』も出るんですけど、これは『FLIP-LITE』専用のローションなんです。今までのローションだと、どれくらいの量を使えばいいか分からないという問い合わせがありまして、それって物凄く伝えるのが難しいので、適切な量を分かりやすくするためにポンプ式にして目盛りも付けて、5プッシュを適量としています。このローションにも『MELTY WHITE』と『SOLID BLACK』があって、それぞれのディテールや特性を、より楽しむことが出来ます」

──お客さんの声を聞いて改良をすることは珍しくないんですか?

「マイナーチェンジは定期的に行っていますね。例えばカップシリーズは、発売してから2年足らずで挿入感を良くするために、挿入口を『スムースパット』というタイプに変えました。現在もキャップを、突起物で挿入孔を抑えるモノに改良中です。これによって機密性が上って、従来品よりもローションの蒸発、乾きを防ぐことが出来て、品質保持期間が延びるんです。『かっぱえびせん』や『コカ・コーラ』のように、その時代時代のお客さんの声を反映して、より良いものに近付けていくのが企業努力だし、常にTENGAはそうあり続けたいんです」

 たかがオナニー、されどオナニー。誰しも最上のオナニーを追い求めるからこそ、男たちは従来のアダルトグッズではなくTENGAを選んだのである。その思いは世界共通だからこそ、TENGAは破竹の勢いでグローバルな広がりを見せている。

 なぜTENGAがスゴいかは、このインタビューでもビシビシ伝わったはずだ。一貫したお客様至上主義の姿勢が、優れたプロダクトを作り出している所以である。もっと深くTENGAを知りたい方は、ぜひ『TENGA論』を手にとって頂きたい。より充実したオナニーライフへと貴方を誘うことであろう。
(取材・文=猪口貴裕/写真(人物)=山本宏樹)

TENGAオフィシャルサイト● http://www.tenga.co.jp/
TENGAツイッターアカウント● http://twitter.com/tenga_pr/

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