渋谷の道路をガチムチ兄貴やレズビアンが闊歩!「東京プライドパレード」レポート

最強ガチムチ軍団が渋谷に参上! 警備の警察官より強そう。

 東京・代々木公園周辺で14日、国内最大規模の同性愛者の連帯イベント「第7回東京プライドパレード」が開催された。ゲイ、レズビアン、バイセクシャル(両性愛者)、トランスジェンダー(性同一性障害)といった性的マイノリティーの人々と、その支援者たちが集結。パレードとイベントに約3,800人が参加、沿道にも数多くの観客を集めた。

 パレードでは、色とりどりの衣装を身にまとった同性愛者たちが9つのグループに分かれ、大音量のトランス音楽を流すトラックを先頭に渋谷・原宿の街を闊歩し、性的マイノリティーが暮らしやすい社会の実現などを訴えた。偶然通りがかった人々は、何事かと驚きながらも、プラカードやトラックに書かれたメッセージを読み、感心したような顔をする人、複雑な表情を浮かべる人など様々な反応をしていた。

快く撮影を許可してくれたドラァグクイーンのお姉さま。
まるで夢の国のキャラクターのようです。

 ドラァグクイーンやメイドコスプレの男性などが行進しているだけでも人々に驚きを与えていたが、3番目にゲイ系クラブイベント「BULK!!」のトラックが登場すると、さらに街が騒然となった。ハードゲイ衣装を身にまとった兄貴たちが、トラックの荷台で踊り狂い、その後にコワモテのガチムチ野郎たちが続くという恐ろしい光景は、まさに”野郎祭り”。沿道の大人たちは口をあんぐりと開けて圧倒されていたが、かつて大人気だったハードゲイ芸人・レイザーラモンHGと間違えたのか、子どもたちは喜んでいた。

 昨年9月にゲイ向けレーベル「NEW SEXUAL」を新設したAVメーカー、ソフト・オン・デマンドもトラックを出展。「全ての人が個性として自分の色を尊重しあえる関係」「STOP!STD(性病)」などのメッセージを主張し、参加者にコンドームを配布していた。

 一番盛り上がっていたのは、華やかなレズビアンのグループ。彼女たちのトラック”SHE LOVES HER!”号はピンクの風船に彩られ、道行く渋谷のギャルたちから「何あれ、カワイイ!」という歓声が上がった。トラックの荷台には、ラブラブなレズカップルが乗り、熱いキスシーンを披露する場面も。レズグループには可愛い子が多いため、ノンケの男としては悔しい気にもなってしまうが、幸せそうなカップルの表情を見ていたら、そんな気持ちも吹き飛んでしまった。

 他にも、学生中心のグループやマーチングバンドを従えたグループ、エイズ予防財団のグループなどが行進。社民党の福島みずほ党首もパレードに参加し、男女共同参画の重要性を訴えた。

「男同士も真実の愛」という上りを持ったガチムチ武将。ここにも戦国ブーム到来か。
“極太”の鎖を身に付け、パンツをチラ見せしたガチムチ兄貴。格闘ゲームのキャラクターにいそうだ。
AV界の最大手・SODもゲイカルチャーには注目している。
レズビアングループのトラックは、渋谷のギャルに大好評。ピンク色の装飾が確かにカワイイ。
トラックの上で熱々のキスシーンを見せてくれたレズビアンカップル。

 拠点となる代々木公園のイベント会場では、同性愛者の支援団体やガチムチ系ゲイ雑誌「G-men」(古川書房)、女性向けアダルトグッズショップ「ラブピースクラブ」などがブースを出店。イケメン趣向のゲイ雑誌「バディ」(テラ出版)のブースには、同誌のグラビアを担当しているゲイ系プロレスイベント「新宿二丁目プロレス」のスター・忍選手(得意技はセックスボンバー)が参戦し、引っ切りなしに撮影の依頼をされるなど大人気に。また、同性愛者のコミュニティーを舞台にしたミュージカル「RENT」(10月7日から東京・シアタークリエで公演予定)に出演するソニン、米倉利紀、Shihoらがステージに登場し、歌手・中西圭三のミニライブも行われるなど豪華なイベントとなった。

ゲイSNSナンバーワン会員数を誇る「メンミク」ことMensmixiのブース。爽やかカワイイ笑顔に胸キュン★
バディのブースでは人気グラビアモデルや2丁目プロレスのイケメンレスラーさんがポーズ♪
ラブピースクラブのブースはカラフルでかわいいオトナのグッズがいっぱい。

 テレビでニューハーフタレントがもてはやされるなど、昔に比べれば同性愛者が差別されることは少なくなったが、いまだに根強い偏見が残っているのは事実。日頃は同性愛者であることを隠し、肩身の狭い思いをしている彼らの間には、自然と連帯感が生まれ、会場は”ラブ&ピース”な雰囲気に包まれてた。

 その一方で、福島党首ら政治家や左寄りの社会団体が参加することに「政治色が強い」という批判も一部から出ている。だが、会場に集まった同性愛者たちが、本当の自分を隠すことなく街を歩き、キラキラとした笑顔になっていたのを見る限り、それだけでも十分に価値のあるイベントになったといえるだろう。エコブームによって「生物多様性」という言葉がもてはやされているが、人間にも多様な個性が存在する。我々は、もっと”人間の多様性”を認めてもいいのではないだろうか。
(文=ローリングクレイドル/Yellow Tear Drops

「EXIST 八月はもう来ない」早瀬拓海

 
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