チェコで美人代議士ラッシュ! 2010参院選のヒントはココにアリ?

Public Affairs党所属議員の激写公式カレンダーより

 ギリシャの騒擾(そうじょう)にユーロ通貨制度への不安、北欧の火山活動による異常気象など、よくない話題の相次ぐヨーロッパ諸国。そんななか、先日議会の総選挙が行われた中欧の国・チェコから、少し華やかなニュースが届いた。

 選挙の結果、下院の200議席中の44を女性候補が占め、その中には数多くの「美女代議士」の姿が。このことはヨーロッパでもセンセーショナルな出来事として捉えられており、チェコの女性誌「Ona」は「ミス議会2010」コンテストを決行することに決定した。これには、インターネットからの投票も可能となっている。ただしこの投票、あくまでも全女性代議士を対象としたものであるため、当然ながら熟女議員の姿も多数。

 また、同選挙で24議席を獲得した社会公正党は、所属する美女議員たちの登場するカレンダーを刊行するなど、「チェコの美女議会」が社会現象化している。

Public Affairs党所属議員の激写公式カレンダーより

 それでは、今回のような現象はなぜ起こったのだろうか。

「チェコの下院議会の被選挙権の下限年齢は21歳で、女子大生でも立候補することができる制度になっています。また、同国に議会制民主主義が根付いたのは80年代後半の東欧革命以降であるため、日本のような『政治家一族』が形成されておらず、有権者の投票行動に与える候補者個人の印象の影響が大きいというのも、今回のような『美女代議士大量当選』の一因でしょうね」(在欧雑誌記者)

 ひらたく言えば、21歳で立候補でき、強固な票田をもつ有力者もいないチェコの情勢が、今回のような美女議員当選ラッシュを可能にしたということである。

 中世以降の歴史にたびたび「ボヘミア」として登場する現在のチェコだが、近代的議会制民主主義制度の歴史は浅い。かつては何度か民主的な共和国が存在したこともあったものの、1948年に共産党が起こした「2月クーデター」以来、チェコスロヴァキア(当時)はソ連の衛星国のひとつとして、言論封殺下におかれるようになった。とくに68年の「プラハの春」弾圧事件以降、独裁的なフサーク政権が誕生する。

 その後、89年の市民革命により共産圏を離脱、93年にスロヴァキアと分離して誕生したのが現在のチェコ共和国である。歴史の浅いこのチェコ議会は、多数政党制により多くの勢力が拮抗している様相であるが、チェコ自体が独立17年の「若い」国であることが、若くて美しい女性代議士を多数輩出していることにつながっているのかもしれない。

Public Affairs党所属議員の激写公式カレンダーより

 ちなみに、チェコに限らず、中東欧の旧共産圏では、「美女政治家」がたびたび話題になっている。07年から今年3月まで、東欧の国ウクライナの首相を勤めていた、ユーリヤ・ティモシェンコ氏などが有名である。

 一方の日本では、昨年夏の衆院選で「小沢ガールズ」が健闘。5月の衆議院内閣委員会で自民党議員に「突き飛ばされた」とされている三宅雪子議員などがそのメンバーだったが、その顔ぶれは30代以上で、「ガールズ」というにはいまひとつ年齢が高すぎる感も。いっそのこと日本も、被選挙権の下限を緩和して、チェコのように 20代前半の「若くてカワイイ」議員がたくさん成立するようにしてみてはと思ってしまわなくもないが、それには憲法改正という大ナタを振るう必要がある。

「谷亮子や三原じゅん子など、数多くの女性有名人が立候補を決めていますが、美貌を買われてというよりも、知名度を買われてという感じですね。参議院の被選挙権の下限年齢は30歳ですし。与野党ともに美女候補を立てたいのはやまやまでしょうが、なかなか逸材がつかまらないことに頭を悩ませているのではないかと思います。現に自民党も、『アラサー』で一番の美貌をもつといわれる藤川ゆり氏に、出馬要請を断られているようですし」(某紙政治記者)

 どうやら、遠い国の華美なニュースが、本邦で再現されるのは難しいようだ。

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日本ではこの人です


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