北朝鮮名物の、アノ「喜び組」が消滅していたという衝撃的な記事が東京スポーツに掲載され、一部で話題となっている。金正日総書記(68)が、権力の象徴として結成した「喜び組」。国家イベントでの歌や踊りとともに、金総書記の夜のパートナーも務めていたという噂もあったが、ここ数年の金総書記の健康状態悪化のために、ついに解散していたことが元中国人ダンサーの証言から明らかになったという。
「喜び組」とは朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の指導者金正日や、彼の側近に対する奉仕のために組織された集団である。とにかく謎の多い国だけに、この組織(?)も謎に包まれている部分が多いが、映像証拠も数多く存在しており、脱北者の証言などからも実在すること自体はまず間違いないと思われる。だが、組織の内情はいったいどうなっているのだろうか。
「喜び組」は金正日の身辺警護を行う朝鮮労働党5課に所属し、性的奉仕をする「満足組」、疲労回復の為のマッサージをする「幸福組」、ダンサーや歌手などの「歌舞組」に分かれ、国内から選りすぐりの美女を集めて編成されていると言われている。18歳から25歳までの美女が所属しているが、9~10歳で労働党担当者にスカウトされ、数段階の選抜を通過した才色兼備の女性だけが「喜び組」となれるようだ。「満足組」に関しては選考の段階で処女であることが条件とされ、また、入団後の異性との交際には制限があるとも言われる。
選ばれた美女たちは、平壌で寝食をともにしながら、将軍様(金正日)を快くさせるためのあらゆる研修を受けるという。彼女たちは性体験がないので、日本のアダルトビデオを使っての”性技研修”は、特に徹底的に受けるそうだ。研修終了後、金正日が見初めた候補生たちは、「喜び組」として、専属秘書や専属マッサージ師、金正日が全国各所に所有する別荘の従業員として配属される。それ以外は、高級幹部や外国人用招待所、舞踊団などに配属される。「喜び組」に抜擢された美女たちは、基本的に全員が金正日に処女を捧げ、金正日が飽きた段階で朝鮮労働党中央党や朝鮮人民軍の若手幹部たちと結婚させられるわけだ。
その「喜び組」が将軍様の体調不良により解散したというのだから、驚きである。心臓の他、糖尿病、肝臓病、糖尿合併症による腎臓病も患っていると伝えられ、最近はすっかりやつれてしまった金正日。「すでに本人は亡くなっており、影武者が公務をこなしている」という説もあるが、真偽は不明だ。東スポでは、「今は金正日の体調が良くないから、喜び組自体が存在していない」と、喜び組元メンバーのジャスミンさんが証言。彼女は現在、日本で「Angelz」というダンスユニットを結成している。ジャスミンさんは15歳の時、北朝鮮のスカウトの目にとまり、喜び組に加入。当時のメンバーは約50人で、北朝鮮はもとより中国、ロシアなどからも集められていたという。将軍様は夜のクラブでもサングラスをかけていたが、足は短く背も低かったと言い、そんな外見で気取って悠然と拍手をする様は喜び組内でも笑いのツボで、合宿所では皆で真似して爆笑していたそうだ。
それにしても、金正日の相手が主な仕事ではあったとはいえ、他にも要人の接待でなど重要な任務についていた「喜び組」。後継者のためにキープしておいてもいいようなものだが……。今回の解散報道は、それだけ国家の財政が逼迫している証だと言えよう。
(文=高田コウイチロー)