アダルトビデオの登場がビデオデッキの普及を後押ししたように、AV業界は、常に今後の世の中を占う”カナリア”たる存在。そんなAV業界も今は不況にあえいでいるが、だからこそ、新たな試みが続々と誕生してきているようだ。女優を中心に、10年代のAV業界を占うキーマンたちを直撃!!
2000年代初頭から始まったインターネットでのAVの動画配信だが、ここ数年で大きな伸びを見せている。見たいと思った時にすぐ見られる便利さや、ショップに入る時や購入時に気まずい思いをしなくて済むというアダルト特有のメリットも、普及を後押ししているのだろう。
そんな中、この3月29日にスタートしたばかりの動画ストリーミングサイトが『ジェイドネット』だ。盗撮モノで知られる老舗メーカー、ジェイドが運営しているだけあって、盗撮はもちろん、素人投稿、スカトロ、SM、フェチなど、かなりディープなマニアック映像ばかりが揃っている。
「ジェイドだけではなく、現在までに100以上のメーカーにご参加いただき、約1000タイトル以上の動画をアップロードしています。マニアの総合デパートのイメージですね。マニアの方が集まる、憩いの場をつくりたいと思っています」（ジェイド副社長・榎本氏）
動画配信サイトは数多くあるが、ここまでマニアックな作品に絞っているのは珍しい。
「マニアックなAVとなると、たとえば既婚者は自宅に持って帰りづらいじゃないですか。普通のAV以上に、見つかると気まずいですから（笑）。その点、このジェイドネットなら、ストリーミング方式なのでダウンロードする必要もなく、IDとパスワードさえあれば、どのパソコンからでも見られるんです。ネットカフェから見ているお客さんも多いようですよ」（同）
確かに、隠す場所に必要以上に気を使わなければならないマニアックAVは、ネット向けなのかもしれない。
「特に、マニアックAVは売っている店も少ないですから、買いにくるのも大変ですしね」（同）
ジェイドネットは、ほかの動画配信サイトに比べると、やや高めの値段設定となっている。近日開始される月額見放題サービスも、月1万円を予定しているそうだ。 「マニア向けのAVは、そもそもユーザー数が絞られていることもあり、基本的に高価なんですよ。DVDなら5000円から1万円というものがほとんどなので、それに比べれば、ジェイドネットの動画配信はかなりお安くなっていると思います。またサンプル動画もありますし、パートごとに見ることができる商品もありますので、自分の好みに合わないものを購入してしまうという失敗も少なくなります。高価なものですから、もし失敗してしまうと痛いですからね」
今後はハイビジョン映像に対応する予定もあるという。
「ハイビジョンの盗撮モノはすごいですよ。本当にキレイで、細部までよく見えるんです」（同）
ジェイドネットを始めて驚いたのが、海外からの反響だという。
「海外からのアクセスがすごく多いんです。こうしたAVは、海外では珍しいんでしょうね。ただ、現在は海外からのクレジット決済は受け付けていないので、実際の配信動画を見てもらうことはできないんですが、ゆくゆくは対応できるようにしたいと考えています」（同）
『ジェイドネット』
マニア向けAVメーカージェイドが運営する、マニアAV専門のストリーミグサイト他ではなかなか見られない特殊な映像が満載。1000円単位でポイントを購入するシステムで、動画によって必要ポイントが異なる。近日中に月額見放題も開始される予定。
◆ジェイド副社長 榎本氏から一言
「DVDで発売されている動画以外に、ここでしか見ることのできない未公開動画もあります。店頭と違ってサンプル動画で中身を確認して頂けるのもメリットですね。人気があるのは、やはり排泄モノです」
（文＝安田理央）