今回から突然始まった連載「業界美人さんいらっしゃい」。ワタクシ、料理家でライターのオガワチエコが、女性クリエイターを言葉攻め(質問攻め)にするというコーナーです。ただし相手は美人に限る! そんな連載第1回目のゲストは漫画家の池上花英さん。現在、「週刊プレイボーイ」(集英社)で、純真無垢な美人保育士がAV出演騒動に巻き込まれていくという、ちょっぴりエッチな胸キュン漫画『天使なカラダ』を月イチ連載中。世の男性にエネルギーを与える作品を描いて日本を元気にしている女性です。
オガワ お綺麗ですねー。小西真奈美さんに似てる!
池上 ほんとですか?
オガワ うらやましい! なぜ漫画家に? (笑)。
池上 小学校一年生のときに漫画家になりたいと思ったんです。
オガワ 小学校一年!? それってすごくないですか?
池上 え、そうですか?
オガワ だってそんな小さな頃の夢を実現している人ってほとんどいなくないですか? 特に子どもは夢がころころ変わっていくし。
池上 そうかもしれないですねえ。
オガワ 私なんて小学生の時は声優か指揮者になりたいってふれ回っていましたよ。いまは全然違う仕事をしていますが(笑)。
池上 声優はわかりますけど、指揮者になりたかったんですか?(笑)
オガワ はい。なんか指揮棒振りたくて。
池上 ははは(笑)。
オガワ だから本当すごいと思います。
池上 ありがとうございます。でも私、周りには「漫画家になりたい」ってずっと言えなくて、嘘ついていたんです。夢とか聞かれても、「お菓子屋さん」て嘘ついていました。
オガワ え? なんで?
池上 なんか、性格的に……。恥ずかしくて……。周りに言えるようになったのはデビューの2年前くらいです。デビューしてからも黙っていた友達もいたし。
オガワ ええ!? なんか全部が私と真逆(笑)。デビューのきっかけってなんだったんですか? コンテストとか?
池上 最初はある漫画家さんのアシスタントをしていたんです。で、先生(アシスタント先の漫画家さん)が私の作品を見て、気に入ってくださって、青年漫画誌の編集者を紹介してくれたんです。
オガワ へえー、いい先生ですね。
池上 ほんとですよね。その編集さんも私の作品を気に入ってくれて、まず読切で掲載することが決まったんです。そのあとすぐに週刊連載になりまして。
オガワ すごい!
池上 いやー、でも大変でした。アシスタントさんがつくんですけど、みんな年上だし、変わった人も多くて(笑)。それに週刊連載ってとにかく忙しいんです。毎晩徹夜でした。睡眠時間は多くて4~5時間で、熱が出ても休めませんし。
オガワ めちゃめちゃ過酷じゃないですか! 週刊連載を抱えている漫画家さんて大変そうなイメージがありますけど、あらためて聞くと凄い状況ですね。男でも音を上げそう……。
池上 ほんとキツかったです。口内炎が常に2~3個ある状態で。ほぼ毎日徹夜で漫画を描き続ける。それが1年続きました。
オガワ 私だったら絶対倒れてます。途中で投げ出したくなったり、漫画を描く気をなくしてしまったりなどはありませんでしたか?
池上 もう、気持ちをコントロールする暇がないくらい忙しかったので、その辺は大丈夫でした。
オガワ 気持ちをコントロールする暇がないとは……。にしても、これだけ綺麗だと編集さんに口説かれたりしないですか?
池上 今はそんなにないですよ。仕事の時はすごくサバサバした口調になるし、完全にビジネスモードを貫いてますから。でも駆け出しの時はよくありましたね。打ち合わせしましょうと呼び出されたわりに、仕事の話もなしにフツーのデートにつき合わされ、あげくのはてには部屋をとってあるって言われるパターンとか、ね。まあ、全力ではねつけましたけど(笑)。
オガワ うわぁ、王道の口説きパターンですね。他に変な編集者とかいましたか?
池上 打ち合わせ場所に私の家から近い場所を指定され、映画や食事に連れまわされたついでに部屋にあげてくれ、とか言われたことがあって……。家に入れる意味がわからなかったので断ったら、打ち合わせていた案件自体がなくなったり。こういうのって漫画家としても女としてもバカにされてる気がして悔しかったですね。このパターンで仕事を失ったことは何回かあります……。
オガワ それはひどい。ちなみにそういう時って男側もそれなりにいいお店を選んでくるものですか?
池上 そうですねー。一応気合が入った感はありますね。やたらムードのある店とか。仕事にムードとかいらないんですけどね(笑)。
オガワ ちょっといいな。私なんて、ある編集者に毎週「今日はどこどこのお店がビール100円デーだよ、行こうよ!」なんて言われて、これがまたホイホイついて行っちゃって。完全に100円飲み友達になってますけどねえ。ちなみに、池上さんてどういう男性がタイプなんですか?
池上 押しの強い人がいいです。私が草食系で全く押せないので……。私からはほんと何もできない。青年漫画とか描いてるわりに(笑)。だからマメに連絡してくれる人に弱いですね。そういう人がいい。で、誠実な……。
オガワ そんな人いないってば! 池上さん、しっかり!(笑)。マメで誠実なんてありえないですよー。現実世界では!漫画の描き過ぎ、読みすぎなんじゃないですか?(笑)。
池上 えーーー、そうかなあ!(笑)。どうしよう!
オガワ まあまあまあ(笑)。あと、趣味が合う男性もポイント高いですよね。池上さんの趣味ってなんですか?
池上 コスプレとか……。
オガワ コスプレ!?
池上 昔、巫女さんのバイトした時はテンション上がりましたねえ。まあ、女の子はみんなコスプレ好きですよね?
オガワ え! 私コスプレ好きじゃない! っていうかしない(笑)。
池上 えー、それは女子の楽しみを幾分か放棄している感がありますねえ(笑)。
オガワ 確かに・・・。コスプレって男子にも人気があるし、やっといたほうがいいような気がしてきました(笑)。でもあれですよね、なんだかんだいって書く(&描く)仕事をしている女って基本モテませんよね(苦笑)。
池上 そう! ほんとそうです(笑)。漫画家なんて家にこもって仕事ばかりしてるから基本ひきこもりだし(笑)。漫画を描くのは好きですけど、もう少し出歩ける仕事だったらよかったのにとも思います(笑)。
綺麗でとってもチャーミングな池上花英さんでした! それではみなさん最後に、池上さんのコスプレギャラリーをお楽しみくださーい。
(取材・文=オガワチエコ、インタビュー写真=倉林洋、ヘアメイク=武田杏子)
■池上花英 (いけがみ・かえ)漫画家・イラストレーター・タレント
主な作品に、『JANGLE TEACHER』全2巻(集英社)、『ビタミンLOVE』全2巻(集英社)、『セクシャル・ハラスメントのない世界へ』(有斐閣)、『流生命でわかるカップル浄霊相談』(著作/下ヨシ子、漫画/池上花英、講談社) などがある。現在、週刊プレイボーイ(集英社)にて「天使なカラダ」を月イチ連載中。
●オフィシャルブログ 漫画家・池上花英公式ブログ 好奇心突っ走り☆日記
■オガワチエコ (おがわちえこ)料理家・ライター
デパート受付、銀行受付等のOL時代にル・コルドン・ブルーで料理と製菓の基礎を学ぶ。学校外でも和、伊、仏、エスニックそれぞれの厨房で経験を積み、現在は、料理家兼ライターとして、雑誌やテレビ、書籍やカルチャーセンター講師等と活躍の場を広げている。
●オフィシャルブログ 温泉卵とシャンパーニュ
実写表紙で私家版とか作って欲しい