「僕、進学なんかしないよ。旅人になるんだ!!」
三者面談の最中、こんなふざけた言葉を吐き捨てた息子を進学させようと、担任教師に抱かれる悦子ママ。これは、爆尻ゆえに男たちを惑わせ、エロ三昧な毎日を送ることになる熟母の苦悩(?)を描いたユルッとしたドラマ作品である。
最近の人妻AV作品は、Vシネばりの本格官能ドラマが展開したりもするが、このセンタービレッジ作品だけは例外。美熟女ブームにも一切なびくこともなく、シリアスな舞台が用意されることもなく、創業当初からユルッとした「おかあちゃん」のセックスを楽しませてくれる。いわば熟女マニアの心のふるさとである。登場する熟女たちは、何とか演技らしきものはするが、ドシロウト丸出しで台詞も棒読み。ユルッとした設定の中で、されるがままのセックスに興じて行くばかり。もちろん、この作品も同じ空気が流れており、最後には息子役の男にも迫られ、犯されてしまうというお決まりのパターンが待っている。
ところが、彼女の女体だけはそれを許さなかった。爆尻に欲情した担任教師に、パンストを引き裂かれ、激しい指責めを受ける悦子さんは、悶絶と共に凄まじい一本潮を噴き上げるのだ! 44歳のおかあちゃんが潮吹きするだけでもびっくりだが、彼女の潮は20代の女優のごとく見事。タマりきっていた性欲を一気にぶちまけるように噴き上げ、激しいセックスに溺れていく。しかし、若い女優と違うのは女体の重量感。デカすぎる尻と腹をよいしょと持ちあげて立ちバックする姿は、それだけで卑猥で、若い娘にとっては当たり前の教室でのファックが、とてつもない変態的なシチュエーションに思えてしまうから不思議だ。
そんな意外すぎる驚きは、ラストシーンで再び味わうことができる。衝撃的なラストシーン……にしたかったであろう決め台詞で、ユルッと締めくくられてしまうのだ。やっぱり悦子さんとてセンビレ・ファミリーのおかあちゃんだったのだ。最後の最後は、ふるさとの温かみをユルさで包み込んでくれたというわけ。まぁ、何が起きたかは観てのお楽しみということで。
(AV評:文月みほ)
◆メーカー:センタービレッジ◆品番:VAHE-03◆時間:70分◆価格:3990円